地底の森ミュージアムへ行く

地底の森ミュージアムへ行ってきた。「地底の森」と聞くと、いったい何の施設なのだろう? と思うかもしれない。実際のところ、自分も「地下にもぐって楽しむアトラクションがある施設」だと思い込んでいた。子供達が、地底に設置された遊具(のようなもの)を使って、楽しむような場所だと思い込んでいたわけである。

そのようなわけで、ずっと足が向かなかったわけだけど、今回とある情報誌を見て「地底の森ミュージアム= 仙台市富沢遺跡保存館」ということがわかり、がぜん興味が湧いたので行ってみることにしたというわけです。

当館へ向かったのは、12月の下旬。かなり冷え込んでいて、小雪もちらつく気候だったので「もしかすると、自分たちしかいないのでは?」と心配をしつつ、駐車場に車をとめ、受付で入場券を購入し(大人400円 平成23年現在)扉を開けて中に進む。扉を開けたとたんに、湿気を多く含んだ温かな空気が、もわっ、と身体を包み込む。ゆるやかに地底の方向へと向かっていく廊下を歩いていくと、いやがおうにも期待感が高まっていく。これから別世界へ行くのだ、という気分になってくる。

そんな気分で曲がった先に広がるのは、富沢遺跡を発掘された状態のまま保管してある「地下展示室」。想像以上の広さ。そして、何ともいえない異様な(実際は、異様でもなんでもないのだけど、そのように感じてしまう。まさに異界といった印象だった)空間が目の前に広がっていた。

柵に近寄って目をこらしてみると、そこには保存のために特殊加工された湿地帯の跡が広がっていた。何かの骨かと思われた物体は、針葉樹林の木々だった。それらが、なんてことのない自然物だとわかっても、やはり不可思議な印象は消えることがなかった。いや、次第に「異様さ」から「神秘さ」に意識が変化してきたように思えてきた。もうしばらく、ここで眺めていたいような気分に変わってきた。


遺跡の上に設置されたスクリーンで、当時の様子を再現した映像を見た後、展示室へ向かう。遺跡から発掘された資料をもとに研究された解説を読んでいくと、いつの間にか「この世界」に強い魅力を感じている自分に気づく。
残された跡から、当時の人たちの行動を推測し、考えていく作業というのは、とても興味深いことに思えた。未来は知ることはできないけれど、過去は知ることができる可能性がある。そして、過去を知ることで現在の自分たちにつながる「何か」が明らかになっていく。面白い世界だな、とひとつひとつの資料を見ながら、十分に楽しませてもらった。

それにしても、自分のような素人には「石が欠けたもの」としか感じられないようなものも、専門家が見ると「これは!」ということに、なるわけだ。もし自分が発掘に参加したならば、一級資料でも「ゴミ!」と遠くに放り投げてしまいそうである。逆に、単なる偶然で積み重なった石を見て「これは・・・何か呪術的な意味があるのかもしれない」と、よけいな推測をして、混乱してしまうかもしれない。クールに淡々と作業ができる方が向いている仕事だと思うので、発見があっても「いや、まてよ、これは・・・」と冷静に分析できる人の方が向いていそうなので、つくづく自分には縁のない世界なのかもしれないな、と思ったりしました。

それはともかく「地底の森ミュージアム」は、子供のための施設ではなく、大人も子供もみんなで楽しめる施設でした。近くには長町MALLなど、ショッピングセンターなどもあるので、ミュージアムで勉強して、買い物して食事して、デートなどにもぴったりかと思われます。平成8年に開館した建物も、楕円形のよく考えられたデザイン(施設)なので、それを見るだけでも面白いですよ。


地底の森ミュージアム 周辺地図


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