岳10巻

学生の頃は、週刊誌を始めとして、暇さえあればマンガを読んでいたものだけど、最近はほとんど読むことがなくなってしまった。いや、正確に言うと、読むには読むけれど、自分で購入することが、なくなったと、いうことだ。

その中で、現在、発売日に購入している唯一のマンガが、この「岳」だ。山岳救助のボランティアをしている、島崎三歩が主人公のこのマンガ。何度読んでも、グッとくる。頼もしいなあ、とか、よくがんばったなあ、とか、無駄かもしれないけど行ってみよう、探してみよう、とか、最近口にすることが少なくなったような気がする部分を、感じさせてくれる作品だ。

自分は、ひとりで登山をすることが多いのだが、誰もいない山中を、テクテクと歩いていると、岳の登場人物のような気持ちになることが、よくある。絶対的な孤独感と開放感。どうして、そんなに苦しい思いをしてまでも、山に登るのか? 岳を読みながら「わかる、わかる」と、部屋の中で噛み締めつつ「山に行きたいな」と思うわけだ。

山荘のおばちゃんの「景色はええが・・・ここじゃ生きてても死んでても分からんが。」という台詞が、主人公への愛情と同じように山で生きる、自分自身への寂寞感を表しているようで、とても心に残った。それでも二人は山で生きるのだろうし、山でしか手にすることが出来ない幸福感も積み重ねていくのだろう。

自分も自営業という形で、自分なりの充実感や幸福感を求めて、会社勤めの方とはちょっと違った生き方をしているけれど、そのような孤独になりつつも自分なりの方法で道を作っていく部分が、山を舞台にした「岳」に共感する一因になっているのかもしれない。岳を2回繰り返し読んだあと、そんなことを考えました。

人気のある記事

私とハトの七日間決戦 アイテムは100均のみ!

裾上げしたジーンズの裾を、自分で加工してみる。

uniqloジーンズの色落ち(四年経過)

腕時計のベルトを、ダイソーの替えバンド(100円)に交換する。

【名言】「日本より頭の中のほうが広いでしょう」夏目漱石 三四郎【名作文学を読む】