満車か、2台か?

昨日は、天気がよかったので、県内の里山に登ってきた。午前中に自宅を出て、時々写真を撮影しながら車を走らせていると、秋の涼しい空気が心地よくて「もう、山なんて登らなくてもいいんじゃないか?」という気分になった。(もちろん、これは思うだけで、実際は山が近づくにつれ、モチベーションが高くなっていく)。

細い山道を、慎重に対向車がこないことを期待しながら、走っていくと、大きな駐車場の前に出た。結構広い駐車場にもかかわらず、ほぼ満車状態だったので、いったい何があったのだろう? と道路の脇に立っていた案内板を見てみると、キャンプ場の駐車場ということがわかった。
こんなに人里離れたところでも(キャンプ場なのだから、当然なのだが)ずいぶん、人が集まっているんだな、やはり連休中だから当然か。この様子なら、山の方も混んでいるかもしれない、駐車場は空いているかな、と考えながら、賑わうキャンプ場の横を過ぎた。

勘のよい方なら、すでに話の展開は見えていることと思う。40台ほど駐車できる登山口の駐車場には、自分の車と、もう一台、白の乗用車が駐車されているだけだった。ものすごくガラガラ。「混んでいないといいのだが」と思っていたはずなのに、実際にガラガラだと「全然、人がいない」と、逆にがっかりしてしまうのも不思議なものだ。

準備をして、人気のない登山道を静かに登っていく。自分以外には人がいない、とわかっているので、木の奥の方から『ガサッ!』という音がすると『熊か??』と、必要以上に敏感になってしまったりする。そういえば、熊よけの鈴を忘れてきた。いや、この辺りに熊はいるのか? などと考えながら、歩く。

途中、熊に会うことも、大きなトラブルもなく、無事に頂上へ着く。一人でお茶を飲んで、岩の上に座って、遠くの山並みを眺めてると、横の方から人が近づいてくる気配がした。こんにちは、と声をかけると、相手も人がいないと思っていたらしく、少し驚いたように苦笑いをしていた。駐車場にあった、もう一台の車の持ち主だった。

「来る途中の、キャンプ場は混んでいたのに、ここは静かですね」
「本当ですね」
「登山は、人気ないんですかね」
「(笑)いや、もう少しして紅葉が始まれば、もっと混みます」

そんな話をして、相手が下山をしてしまった後も、自分はしばらく山頂の岩場に座って、次はどの山に登ろうか、向かいの山とこの山は、同じくらいの高さだな、ストーブをもってきて温かいコーヒーをいれて飲んだら美味いだろう、などと何を考えるでもなく過ごしてから、呼吸が落ち着いたところで下山した。

駐車所に戻ると、さきほど頂上で会った方が、車のところで帰り支度をしていた。この近くに住んでいる方らしく、おすすめの山や、帰りに寄った方がいい場所などを教えていただいた。

「秋になったら、◯◯へ行くといいですよ」
「◯◯って、ここから何時間くらいですか?」
「そうだね。私の家から1時間半くらいだから、あなたのところからだと・・」
「3時間半くらいですか? 4時間はかからないと思うけど。道は走りやすいですか?」
「大丈夫ですよ」
「でも、混みそうですね」

ここは、人気がなくて、対向車さえもないけれど、と言いかけて止めた。では、またどこかの山で、と挨拶をしてから、車の横に座って、カロリーメイトを食べて、C.C.レモンを飲みながら、汗で濡れたシャツを乾かした。今、もし、ここで眠ってしまったとしても、下手すると翌朝まで誰も見つけてくれないかもな、と考えながら、秋の休日を過ごしました。

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