八木山動物園

11月3日は文化の日。
八木山動物園の入園料が無料になるというので、行ってみることにした。


八木山動物園に来るのは、かれこれ10年ぶり? いや15年ぶり? ここには、仙台に住んでいるというのに、わりと足が向かなかった場所のひとつかもしれない。とにもかくにも、ここに来るのは、本当にひさしぶりだ。動物園の看板が見えてくるだけで、自然に気持ちがワクワクしてくる。


駐車場に車を止めよう、と思い看板の指示に従って進むと、目に飛び込んできたのは駐車待ちの長蛇の列。列に並んだのが、午後2時過ぎ。これはもしかすると、駐車場に車を止めた瞬間に閉館の時間になるのでは?(11月の閉館時間は午後4時)と思いつつ、おとなしく列に並ぶ。自分の前の車は山形ナンバーだった。車の中に、3〜4歳くらいの女の子が乗っていて、後ろから、こちらをじーっと見ている。たいくつしているのだろう。連れが、車内に置いてあったキーホルダーを、その子に向けて振ってみせると、その子も手を振り返してきた。渋滞中の、ほんわかとした一瞬だった。


そんな時間を4〜50分ほども過ごしたあと、ようやく駐車場へ到着。残り時間は、約1時間。たくさんのちびっこ達にまじって、園内へと向かう。天気もいい。最高の遊園地日和だ。遊園地を散策するには、夏には暑すぎるし冬には寒すぎる。春もいいけれど、午後になるとまだまだ肌寒いから、ちょうど今くらいの時期が最適だな、と真っ青に晴れた青空を見上げながらゲートをくぐる。


それにしても、本物の動物を目の当たりにした時の迫力は、すごいものだ。ゆさゆさと身体を揺らして、歩き回っている様子を見ていると遠くから離れて見ているというのに、圧倒されてしまう。風に乗って運ばれてくる、動物のニオイも「生きている」という感じがする。あの動物が、この同じ地球のどこかに、普通に生息(普通、ではない種類もあるわけだけど)していると考えると、不可思議な気分になってくる。
ひとつひとつのコーナーを移動する度に、おー、とか、すげー、などと声を上げながら、写真を撮ったりしながら、たっぷりと楽しむことができた。


その中でも、印象に残ったのが、スマトラトラだ(このページに掲載している写真が、彼です)。ただ座っているだけだと言うのに、身体の周りにすごいエネルギーが漂っているように感じる。背中の辺りに、凶暴なパワーを忍ばせているのが見えるような気がする。ずーっと、同じ方向を見て、ほとんど身動きをしない。いったい、何を考えているのだろう? 何を思っているのだろう? 頭の中をのぞきこんで、どのようなことを思考しているのか確認してみたくなる。
この子は、復興のシンボルとしてアメリカのホノルル動物園から、やってきたそうだ。つまり、ここ八木山動物園に来てから、まだ数ヶ月しか経っていないことになる。八木山の冬は寒いだろう。はやくここになじんで、子供を作ってほしいなと思いながら、その場を後にした。


これは余談になるのだけど、八木山動物園の園内には「ベーブルース像」がある。これは、ベーブルースが初来日した時に、ホームランを打った落下地点の記念として建てられたものだそうだ。
そのような像があるということも驚きだが、それ以前に、ベーブルースが仙台にやってきた、ということに驚いた。その当時に、日本に来たというだけでもすごいのに、わざわざ東北の宮城の仙台のこの地でプレーしてくれたとは・・・。


ちなみに、当時の球場跡地に、この八木山動物園が建設されたそうです。この動物園の前には野球場があって、ベーブルースがホームランをかっ飛ばしたんだな、と考えながら散策してみるのも、よろしいかと思いますよ。



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