立秋を過ぎたころ。


友人に「その人は、あなたの何を見ていたのでしょう?」と言ってもらえた時、ずっと背中の上に乗っかっていた「何か」が、手を振って遠くへ飛んでいった。アイスクリームの冷たさと甘さが舌の上に広がっていくように、すべてがふわりと溶けて消えていった。

たとえば、唇がひとつしかないから、ひとりにしかキスができないように、きっと僕たちは「ひとつのこと」だけを見て、それだけを信じて、限られた鼓動を重ねていくのだろう。ひとつしか見えないのではなく、ひとつだけを選び見続けていくのだろう。

カーテンを押し上げて入ってきた外の風が、部屋の中を通り過ぎていった。それが想像していたよりも涼しかったのは、秋が近づいてきているからなのか、自分が裸でいるからなのか。たぶんきっと、その両方だと思う。そろそろシャツを着ようと思う。

ただいま、午前2時50分。これで深夜の連続ツイートおわり。今年の夏は、高い場所へ飛行機雲を見に行く。さっき見た天気予報は曇りだったけど、きっと晴れるんじゃないかと思っている。

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