深夜の連続ツイート「Nさんのこと」



今からもう、かれこれ10年くらい前の話。友人に徳島県に住んでいるNさんという女性がいた。たしか大学院で絵の勉強をしている方だったと、記憶している。もしかしたら違うかもしれない。でも絵と写真を見せてもらったことがあるから、おおむね当たっていると思う。

(つづき)春のことだった。Nさんから「そちらにも桜が咲きましたか?」というようなメールが届いた。僕は、自分が見えている風景をパタパタと返信した。どんなことを書いたかは覚えていない。ただ、静かに書いて普通に送信ボタンを押したことは覚えている。そして翌日、Nさんから返信が届いた。

(つづき)彼女は僕の文章を褒めてくれていた。それが、何というのだろうか「本当に心から褒めてくれて」いるのが伝わってきた。うれしいというより、おどろき。自分の文章が褒められるなんて、考えたこともなかった。なにしろ国語の成績が、主要五科目の中でいちばん低かったくらいだからね。

(つづき)昨日大きな地震があった。その時、ふとNさんのことを思い出した。彼女となぜ連絡を取らなくなったのかは、もう覚えていない。確かメールアドレスが変わって…いや、どうだったかな。これで深夜の連続ツイート終わり。今日の仙台の最低気温は0度。いつの間にか、すっかり冬の真っ盛りだ。

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