大野亀から二ツ亀海水浴場へ 佐渡への旅(4)

さらに北上を続けること約1時間。
今回の目的地のひとつである「大野亀」に到着した。大野亀は、初めて佐渡のパンフレットを見た時に「ここへは絶対に行こう」と即座に決めた場所。なので雨が降ろうが風が吹こうが、とにかく現地へ行ってみようと考えていた。

ちょうど、大野亀へ向かう坂道を車で登っている時、待ち構えたようにゲリラ豪雨に襲われてしまった。ワイパーを最速にしても前が見えない。視界が悪いので時折やってくる対向車にもひやひや。それでもなんとか大野亀前の駐車場へまでは辿りついたのだけど、あいにくの曇天。雨で視界不良。駐車場には自分の車以外は車が止まっていない状況だった。本来ならば、ここであきらめて移動するのだろうけれど、なにせフェリーに乗ってレンタカーを借りて、ようやくここまでやってきたのだ。そうそうあきらめてはいけない。少し様子を見ることにして、車の中で仮眠をとりながら待機してみることにした。

昨晩の睡眠不足と早起きのせいで、15分くらいだったろうか。それとも30分は過ぎていただろうか、ついうとうととしてしまった。ふと目を開けてみると空が白くなっている。いや、それだけではない。大野亀の上の方に日が射しているじゃないか。急いでカメラを持って車の外へ出る。あんなに激しく降っていた雨が止まっている。すごいぞ。頑張ってねばったかいがあったじゃないか。…いや実際は、車の中で寝ていただけですけどね。



これがその時の写真。写真の左上の方が大野亀の山頂付近になる。ついさきほどまで、ゲリラ豪雨に打ちのめされたいただけに、この風景には静かな感動があった。雨が止むのを待ちかねていたトンボ達が、一斉に初夏の空を舞い始める。鳥の声も聞こえる。足元からは微かな波の音も。日本にも、まだまだこのような風景があるのだ。

周囲が明るくなったことで大野亀山頂へ続く登山道も良く見えてきた。登山好きとしては、登りたい欲求が沸き上がってきたけれど、また雨に打たれると大変だし、時間にも限りがあるのでしみじみと眺めて満足することにした。これから佐渡に行かれる方は、時間に余裕をもって、ぜひ自分のかわりに大野亀山頂へ登っていただきたい。あとは頼む。

大野亀を背にして東側の方を見る。
右手奥にふたつ並んで見えるのが、これから向かう二ツ亀だ。振り返ると大野亀の勇姿。奥に目を移すと二ツ亀のかわいらしい山容。まさに絶景。今回の旅で何度か繰り返した言葉だけれども「来て良かったな」と思う。しみじみと周りを見渡したあと、日が落ちて雨が降り出す前に、二ツ亀海水浴場を目指すことにする。(佐渡の旅(5)へ

佐渡への旅 一覧

佐渡への旅(1)フェリーで移動
佐渡への旅(2)尖閣湾を遊覧船で観光
佐渡への旅(3)外海府海岸を車でドライブ
佐渡への旅(4)大野亀から二ツ亀海水浴場へ

佐渡への旅(最終回)二ツ亀海水浴場から両津港へ

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