大神神社へ参拝する。はじめての奈良旅(2)

一日目 長谷寺 → 大神神社

長谷寺から大神神社までは電車で移動する。ルートとしては、

近鉄大阪線「長谷寺駅」→「桜井駅」下車 → JR「桜井駅」→「三輪駅」

という、数駅移動して、乗り換え一回のみのシンプルなもの。ところが電車の本数が少ないため、1時間ほどかかってしまった。長谷寺の門前町で買い物をした際、店の人から「ここから大神神社へ行くなら、電車の本数が少ないからタクシーの方が早くて便利かもしれませんよ」とアドバイスいただいたのだが、確かにそうかもしれない。近鉄線は1時間に1本の時間帯もあるので、3〜4人で移動するならタクシーも検討してみるのもよろしいかと思います。

近鉄大阪線時刻表

森正さんの「にうめん」で昼食

少々、時間はかかってしまったけれど、無事に「三輪駅」へ到着。ちょうど午後の1時になったところだったので、参拝の前に食事をすることにする。やはり三輪といえば「そうめん」である。いそいそと「森正」さんへと向かう。注文したのは、にうめん(温かいそうめん)と、柿の葉寿司のセット。葉の箸置きが、とてもいい感じだ。


うまい。もしも近所にこの店があったならば、定期的に通いたい。するするやさしく、飲み込むように食べられる。柿の葉寿司は、差し入れなどでいただくこともあるのだけど、やはり旅先で食べる美味しさにはかなわない。うまい。3個のセットだったけれど、あと3個は食べられる。長谷寺では心が満たされて、森正さんでは身体が満たされた。ありがとうございます。と、ひと息ついてから、いよいよ大神神社へと参拝へ足を進めることにする。

三輪明神 大神神社へ



大神神社には本殿が設けられていない。奥に鎮まる「三輪山」がご神体なので、そちらに向かって拝するという神社である。高校生の時に「大神神社は、山そのものが神様」と、何かの本で目にしてから「一度、ご参拝したい」と考えていた神社。その時から20年以上もの時間が過ぎて、今回ようやく参拝させていただくことができる。

小雨が落ちる初秋の静かな山道を踏みしめながら、参道を進む。緑と涼やかな空気を見上げるようにして歩いていくと、堂々とした拝殿が目の前に表れてくる。訪れる参拝者を正面からどっしりと受け止めてくれているような、頼もしさを感じる拝殿だと思った。本日、何度目かの「来てよかった」を噛み締めながら、参集殿へ向かい祈祷を申し込むことにする。


大神神社で、祈祷を申し込む

大神神社で、祈祷を申し込むと首にかける「タスキ」を渡される。これが礼装の代わりになるというわけだ。さっそくかけてみると、背筋が伸びるような感じになる。なんとなくうれしい。タスキをかけて待合室へ向かう途中、廊下ですれ違った神職の方に「もうしばらく、お待ちください」と、ていねいに声をかけていただいた。


雨で濡れたよれよれのシャツで申し訳ないです、と思いながら待合室に座って祈祷の順番を待つことにする。ほどなくして、名前が呼ばれ祈祷が始まる。朗々と響く祝詞の声。巫女の鈴の音。祈祷を受ける度に思うのだが「鈴の音」を聞いていると、森の中を散策している時のような、すっきりとした気分になる。小学生の社会の時間に「本居宣長は鈴の音が好きで、リラックスするために良く鳴らして聞いていた」と資料で目にしたけれど、確かに鈴の音にはずっと聞いていたくなる響きがあると思う。

大神神社の場合、このあと拝殿へ移動して「金弊」という御弊を神前に供えさせていただくことができる。今まで、いくつか祈祷を申し込んできたけれど「金弊」を供えるのは初めてだったので、少々緊張しつつもうれしかった。普段は信仰心の薄い行動しかしない僕でも、自然と頭が深々と下がる。有難し。

祈祷のあとは、薬井戸へ

祈祷がおわり、次に向かったのは境内にある「薬井戸」。ここでは万病に効くという、ご神水を汲めるというので、昨晩のこともあるので向かってみることにしたのだ。境内を歩くこと数分。案内板に従った向かった先には・・・、



このような表現が正しいかどうかはわからないけれど、なんとも愉快な風情の井戸が待っていてくれた。じっと見ていると、ハチマキをした丸顔の人にも見えてくる。思わず笑顔になりながら、水をいただいた。これでもう大丈夫だ。

この段階で、時計の針は午後の3時を回っていた。もう少し、じっくりと境内を散策してみたかったのだけど、次の予定を考えるとそろそろ移動を考えなければいけない。今度は、三輪山へ登拝したい。また新しい目標ができた。


はじめての奈良旅 もくじ










人気のある記事

私とハトの七日間決戦 アイテムは100均のみ!

裾上げしたジーンズの裾を、自分で加工してみる。

uniqloジーンズの色落ち(四年経過)

【バリ島へ行った話(3)】航空券とwebチェックイン(ガルーダインドネシア航空でバリへ)

「ほんとうのさいわいは一体何だろう。」銀河鉄道の夜(宮沢賢治)より