はじめての奈良旅(1)長谷寺編
はじめての奈良旅(宮城→奈良) 旅行前夜 奈良へは行ったことがなかった。もちろん興味がなかった訳ではない。数年前に地元の博物館で興福寺の仏像をみてから、一度行ってみたいと思っていた。しかし、僕が住んでいる宮城県からは、直線距離でも600キロ以上離れている。車では厳しいから、飛行機か新幹線。もしくは夜行バスを乗り継いでの旅になる。それなりに旅費も時間も必要となるためになかなか腰が上がらず「いつか行ってみたいものだ」と、旅雑誌を眺めて考えているうちに時間が過ぎてしまっていた。 そんな奈良に行くことになった。きっかけは、ネットで旅の情報を検索している時に、格安の航空チケットを見つけた事だった。これなら費用も時間も無理なく移動できる。さらに宿を確認してみると、連休中の予約であるにも関わらず、三泊分の手頃な宿が見つかった。これは「行くしかない」と、予約を済ませ、あっという間に奈良旅が決まってしまった。出発は二週間後。何事も決まる時は、あっさりと決まってしまう。たいていそんなものだ。 一日目:仙台空港出発&神戸空港到着 仙台国際空港から、 スカイマーク で神戸へ飛ぶ。あれ? 神戸 ? そう、 こちら にも書いたけれど「仙台ー神戸」の路線が再開されたので、今回はそれを利用することにしたのだった。なので、初日は神戸と大阪を観光することにした。本当はいくつか触れておきたいエピソードもあるのだけど、今回のテーマは「はじめての奈良」なので、初日の記録はざっくりと割愛する。機会があれば、いつかどこかで書いてみたい。 そんなわけで、一日目は「 仙台国際空港 → 神戸空港 →大阪泊」で終了。夜は大阪の街で、飲めや食えや歌えや、ということもなく、いい感じのお好み焼き屋さんへ行って、ほくほく食べて、すこしだけ飲んで早めにホテルへ向かった。持参したガイドブックを見ながら、明日以降の具体的な計画を考える予定だった。 ホテルで「めまい」に襲われる ・・・今「だった」と書いた。そう、予定ではゆっくりと資料を検討するつもりだった。ところが、ホテルで風呂にはいって外に出た途端、急に目眩に襲われたのだった。あわててベットに腰をかける。水を飲む。なにもしていなくても、背中にじっとりと汗がにじむ。おそるおそる頭を上げると、軽く目眩がやってくる。いったいどうなっているのだ。このまま目眩