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2014.3.11

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2014.3.11 本日の宮城県仙台市は、静かな青空でした。 撮影場所:宮城県仙台市若林区

さらばラシーン その3

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人間の記憶は曖昧だから、実際に体験した出来事の中から事実を事実として正確に記憶しているのは、ほんの数%にすぎないだろう。そこに感情のフィルターが入り込んで、さらに絞り込まれるから、数年経っても思い出す事ができる記憶というものは(よくもわるくも)かなり厳選された貴重な記憶と言えるだろう。 ラシーンに対して自分の中に残っているものは「とんでもなく軽やかで、わくわくした記憶」しかない。実際には、トラブルや困難(のようなもの)もたくさんあった訳だけど、ラシーンというフィルターが、ラシーンと共に体験した様々な体験の中から「たのしい!」というものだけを取り出してしまっている。つまり、ラシーンという存在が自分の中での「幸福な記憶のスイッチ」になっていたのだ。毎日、車に乗る度にそのスイッチが入る。旅先の記憶やあれやこれが、ふっと無意識のうちに蘇ってくる。それは心地良い体験だ。つまり、自分が感じている「喪失感」の原因は、そのあたりにあるのではないかと思う。 そして、このようにわざわざ理屈で感情を押さえつけなければいけないほど、このスイッチは自分の中で強力なものだったのだろうな、と自己分析しているわけです。まあ、ね。冷静に思い返してみれば、そんなに楽しい思い出ばかりでは・・・いや、楽しい思い出しかないな(笑) 自分が、これから所有し乗る事ができる車は、どのくらいの台数になるのかはわからない。ただ、多くても10台以下だろうし、とんでもなく大金持ちになって数台を同時に所有することがあったとしても、せいぜいその台数は限られているだろう。そのような中で世界中に存在するたくさんの車の中から「あの車に乗ってよかった」と思える車に出会えたことは、とんでもなく幸せでうれしいことだった。ラシーンを愛車に選んだ6年前の自分に「なかなか良い選択だったぞ」と言ってあげたいと思います。 ほんとうに時々ではあるけれど、まだ街中で現役のラシーンを目にすることもある。その度に、自分のラシーンのことを思い出すだろうし、今のような気分になるかもしれない。とにもかくにも、そろそろこの辺りで一区切りにしよう。ありがとうラシーン。君は最高の相棒だったよ。 2014.02撮影 ⟲ ラシーンの記事 一覧

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さらばラシーン その2

ラシーンを降りてから数日が過ぎた。自分でも不可思議に思うほど、この数日間は「奇妙な喪失感」があった。何をしていても、心の隅に空白が存在しているような気がしていた。大袈裟ではなく「ほんとうに、何かが損なわれた」のを感じていた。一体どうしたというのだろう? 免許を収得してから現在まで、数台の車を乗り継いできて、その都度寂しい気持ちにはなったものの、ここまで喪失感を感じることはなかった。どちらかというと、新しい車をどのようにカスタマイズするかを考えてワクワクする気持ちの方が強かった。一体どうしたというのだろう? ラシーンには約6年間乗った。最初の数年間は大きな故障もなく、心地よい時間を過ごすことができた。年を重ねるごとに故障する部分が増え、走行距離が14万キロを越えたあたりからエンジン周りのオイルの滲みが酷くなってきた。走行中に送風のファンを回すと車内にオイルの匂いがする時もあったので、ディーラーにオイル滲みについて相談に行ったところ「エンジンを降ろして確認しなければならないので・・・云々」と、あまり良い返事が返ってこなかったので、クリーナーで周辺を掃除したり、オイルの粘度を変更してみたりしながら様子を見てきたものの、確実に状況は悪い方へ進んでいった。そして、昨年の夏にマフラーが腐食で折れてセンターパイプから交換した時を境に、これ以上修理費を投資することに躊躇している自分がいた。 最終的な走行距離は15万キロを越えていた。屋根付きの車庫に駐車していたので、見た目はそこそこ綺麗な状態を保っていたけれど、中身は平成7年式相応にヤレてしまっていた。ラシーンのようなデザインの車は、もう出てこないだろうし、出来る限り修理をして乗り続けようと思っていたのだけど、修理費の増加と修理をしてもあとどのくらい乗れるかわからないというリスク。そして、車は通勤等でほぼ毎日使用するということもあり、実用面と消費税が上がるという経費の面からも今回の乗り換えを決意したというのが実情である。客観的に考えても「乗り換えは妥当」という結論が賛成多数で可決されるような状態だったと思う。 つまり「修理費用さえあれば、あと数年は乗れたかもしれない」という気持ちが、この喪失感を生み出しているのか? うむ。もちろん、それもあるだろう。でも、それだけではない気がする。大枚を投資して乗り換えの時期を数年先延

さらばラシーン その1

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本日、ラシーン引退。ありがとう。ほんとうに、ありがとう。 こいつとは、楽しい思い出ばかりだ。 毎日エンジンをかける度に、わくわくしていたような気がする。 本当に楽しかったし、うれしかった。 その2へつづく>>> ⟲ ラシーンの記事 一覧