祖母の教え「カミナリが鳴ったら線香を立てよ」
先日連れに「雷が鳴ったら線香を立てよ」の話をした(なぜこの話になったのかは、覚えていない)。僕としては「うちの祖母も似たようなことを言っていたよ」と、同意してもらえるものと思っていた。ところが予想に反して「そのような話は聞いたことがない」と返ってきた。僕はこの「まじない」は、宮城県出身の人たちは知っているものだと思い込んでいたので、意外に思ったのだった。
あらためて考えてみると、祖父は宮城県の出身だけれども、祖母は神奈川県の出身だった。という事は「雷が鳴ったら線香を立てよ」は神奈川方面の風習なのだろうか? それとも、祖母オリジナルの「まじない」だったのか? などと考えながら検索してみると、いくつかの地域で、同様の風習が存在しているようだった。少なくも祖母のオリジナルでないことはわかった。
連れに「他の地域でも、同じような風習があるらしい」と話すと「そういえば子供の頃には、家に仏壇がなかったと思う」と返事が戻ってきた。なるほどそうか。仏壇がない家では、そもそも「線香を立てようがない」。つまり、この風習を伝える場が存在しないのだ。これは盲点だった。
将来、実家にいる時に雷が鳴ったら「線香を立てろ!」と、子供たちに教えていこうと思う。「そんなの迷信だ!」と反論されたとしても「これはお婆ちゃんから教わった『まじない』なんだぞ」と説明していこうと思っている。
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