音声入力で、文体は変わるのか?
話すスピードで、文章を書くコツ?
以前メルマガに「最近は約60%の原稿を、音声入力で書いている」と書いたところ、それを読んだ方から、いくつか質問をいただいた。そのひとつが「よく話すスピードで、文章が書けますね」というものだった。これはもう慣れということになると思う。私の場合は、受講生の前で講義をしている時のような感覚で音声入力していくと、ちょうどいい感じ書いていくことができる。講師時代の経験が、ひょんなところで役立っているわけである。もちろん、そのままでは、えーと、とか、うーん、などの相槌が入ったり、口癖が何度も繰り返されたり、話す順番が前後している場合が多いので、キーボードを使っての修正を行うため、純粋に音声入力だけで完結するわけではない、ということも付け加えておく。修正前提で、書き進めていくということである。
文体は変わるが、その差は小さい。
他に「文体は変わらないのか?」という質問もあった。結論から言うと間違いなく変わる。しかし、よほど文体に注意して読んでいる人でなければ「最近、文体が変わったね!」と言われるような事は、ほとんどないように思う。音声入力そのままの文章で出稿したならば、さすがに変化に気がつく人もいるかもしれないが、私の場合はキーボードで修正するので、その差が縮まっているということもあると思う。さらに付け加えれば、私の場合は「文体 =トーン」を大切にする文章は、最初から手書きで書いていくことにしている。つまり何を重視するかで、音声と手書きを使い分けている、というわけである。なにがなんでも音声でなければいけない、ということでもないし、逆もまた同様である。
今後は「音声」の比率が増えそう。
おそらく私の場合は、今後、音声入力での執筆が増えてくると思う。何よりも音声認識の精度が上がったことで、普通に話すスピードで入力をしても、ある程度まともに変換してくれるので、かなり助かっている。電車の中などでは、周囲の迷惑になるので音声入力をすることはないのだが、電話をしても差し支えない状況の場合は、電話をしている振りをして入力することもある。ほんのメモ程度でも、後になって役に立つことも多いので、これからも使用する機会は増えることはあっても減ることはないように感じている。
気になってる人は、音声入力を試してみるのも良いかと思います。今回解説したように、私の場合はデメリットよりもメリットの方が大きいというのが、現段階での印象です。
ちなみに、今皆さんがご覧になっているこの文章も、音声入力で書いている。