月山登山(秋)。

今年(平成23年)の月山は「歳御縁年」にあたるそうだ。「十二年に一度の卯歳御縁年で、なにかすごいご利益があるみたい」と、連れに誘われて月山へ登ることになった。

月山といえば、深田久弥氏の「日本百名山」にも収録されている有名な山。地元の人ならば、ほぼ全員が知っているし、うちの両親も登ったことがある山だ。そんなに有名な山だというのに、なぜか今まで縁がなく登ることがなかった月山に、今回いよいよ挑戦することになった。

月山へは、地元の仙台市から、車で約2時間ほどで到着した。東北自動車道の仙台宮城ICから入って、山形自動車道へ入り、月山ICで降りる。そこから県道112号に入って、途中の看板を目印に進むと「姥沢駐車所」へと到着する。特にわかりにくい道もなく、スムーズに到着することができた。

途中、山形自動車道の古関PAで休憩をとったのだが、連れが食べた「朝定食」は非常においしかったそうだ。「ワンコインで、あれが食べられれば十分に満足」とのことだったので、気になる方は試していただきたい。「納豆が大粒でうまかった」とも言っていたので、大粒の納豆が好きな方は期待大だと思う。

おいしい食事を済ませた後は、気合いを入れ直して登山口へ向かう。今回は「姥沢ルート」を登る。まず、姥沢駐車所から歩いて「月山ペアリフト」の下駅へ向かう。途中入山協力金の徴収窓口があるので、そこで1人200円(2011.10現在。時期により変動するようなので、ご確認ください)支払いつつ受付の方に「今日は雨は降りますかね?」と質問してみる。その方に「今日は大丈夫でしょう」と即答されたので、雲の隙間から見える青空を眺めつつ意気揚々とリフト乗り口へと向かった。(この時の係の方の台詞が後々、深い意味を・・・(笑))

スキーの時にリフトを利用したことは何度もあるが、登山で利用するのは初めてだ。なんとなくうれしい。15分ほど、時折山から吹き下ろしてくる風に、ゆらゆらと揺られながら高度を上げていく。近くに、遠くに見える紅葉がうつくしい。山々峰々も静かに霞んで見える。リフトからおりて、休憩小屋の前を通り過ぎていよいよ山へ入る。

リフト上駅から「牛首」の分岐点をめざす。整備された木道を、淡々と歩く。とても歩きやすく危ないところもほとんどないので、小さなお子さんと一緒に月山に登る方は、このあたりまで散策されるとよいかもしれない。地図によると「片道60分」とあって、実際に自分たちも60分プラスαで牛首分岐点まで到着することができた。

牛首分岐点を過ぎて、ここから山頂小屋へ向けて一気に高度を上げていく。事前に調べた際に「ここから急勾配が続く」とあったので、一度ここで靴ひもや装備を確認する。雨が降りそうだったので、レインコートをすぐ取り出せる場所に用意しておき、再出発だ。

このコースに入ったとたんに、急に風が強くなってきた。ガスも濃くなり、数メートル先が見えないような状況になった。ゴツゴツとした岩場が続き、すべりやすい状況が続く。岩のいたるところに赤いマークがついているので、迷うことはなかったけれど、普通の靴ではかなり厳しいルート。途中にすれ違った方の中に、街歩きと同じような装備で歩いている方がいたけれど、ある程度の装備が必要なルートだと思います。登山用の靴とレインコート等のウエアは用意された方がいいと思いますよ。

さて、そんなこんなで、もくもくと高度を上げていく。すでに登頂を終えて下山してくる方に「風が強いよー」「スティックがないと、危ないよー」と何度も言われる。自分のつたない登山経験の中でも、これほどまで「風が強い」を連呼された記憶はほとんどない。ジャケットのフードのひもを結び直し、連れに「気をつけよう。ゆっくり行こう」と声をかけて登る。

山頂付近の小屋へ向かう平らな道に出た瞬間、突風に見舞われる。身体ごと岩に叩き付けられるありさまで、一歩も前に進めないような状況になる。「これは、ひどい」と思いつつ、少し風が緩んだタイミングを見計らって前に進む。20mほど進んだとたん、急に風が弱くなる。どうやら、この20mの範囲は風を直接受けやすい場所なのかもしれない。月山に登る時に、風が強そうな場合は「頂上小屋へ向かう、最後のひとのぼり」の地域に注意していただきたい。ちなみに、帰りも同じ場所を通ったのだけど、風が正面から当るので息ができないありさまで、ほんとうに苦しかった。自然の前に人間なんて、ちっぽけだと思い知らされますよね。

最後の難関(?)を通り過ぎて、辿り着くは月山神社。鳥居をくぐり、参拝をする。こころなしか、この神域の空気は「あたたかな」感じがする。突風の後の静けさだから、よけいにそう感じるのかもしれない。もしそうだとするならば、山の神様は、なかなか粋な計らいをしてくださるものだ、と思う。山に登っていると、特に信仰深くない自分でも、そんなことを感じることがある。自分の場合は下山したとたんに、すぐに俗っぽい思考に戻ってしまうのだけど、山に登っている間くらいは、そんな世界に意識を向けてみるのも、わるくない体験だと思うので、気になる方はぜひ体験していただきたい。

ちなみに、牛首からここまでの所有時間は、約1時間20分といったところ。リフト上駅からここまで、合計で約2時間30分というところだ。休憩時間が合計20分くらいだったと思うので、淡々と歩けばコース地図の通り、2時間くらいで到着する計算になるだろう。

さて、ご参拝を済ませて、下山を開始する。天候が悪くなってきていたので、淡々と歩く。途中、やや長めの休憩をはさんで、行動食なども食べたりして、リフト上駅に到着したのが2時間後。往復で合計4時間30分。リフト上駅の前にある休憩小屋にはいって、玉こんにゃく(150円)を食べて、リフトに乗って下山した。

帰り道の途中に「道の駅 にしかわ」に寄る。ここは、温泉が併設されているという、まさに登山者にうってつけの施設である。温泉にはいって(300円)両足をのばして、足と膝をマッサージする。登りの際に感じていた右膝の痛みも、温泉で温めているうちに、かなりやわらいできた。ぼんやりしながら、今日の登山を振り返る。なんだかとても、たのしい一日だったな。

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