鳴子温泉へ行った。

この文章を書いているのは、2012年の12月。そう年の瀬、というやつだ。「今年も色々あったし、色々なところへ行ったな」などと小雪が舞い散る窓の外などを眺めたりしながら、行った場所などを思い出していた。そしてふと、このブログに鳴子温泉へ行った時のことを書いていなかったことに気がついた。秋保温泉へ行った時のことは、ばっちりと書いたというのに鳴子温泉については書いていないというのも、なんだかちょっとあれなので、少しでも記憶が残っているうちに書いてみようと思う。ちなみに、今から書くことは、10月のできごとなので、あらかじめご了承いただきたい。「鳴子は12月でも紅葉が見られるんだ」と、思われる方がいらっしゃると困るので、「今から書くのは秋のできごとである」ということを、ここで強調しておいた。ちなみに、現在の鳴子温泉は冬の装いである。今月の15日には、オニコウベスキー場もオープンするということなので、スキーやスノボを楽しんで帰りに温泉、という冬の醍醐味を味わっていただけたらと思う。

さて、前置きで、こんなに長く書いてしまった。すでになんとなく満足しかけているのだが、ちょっと休憩してから、秋の鳴子について書いてみようと思う。

秋の鳴子といえば「鳴子峡遊歩道」を散策しながら紅葉を眺めるというのが、楽しみのひとつである。ところが残念ながら「鳴子峡遊歩道」は現在閉鎖になっていて歩くことができない。あの見事な風景を眺めながら歩けないなんて寂しいものだ、と思っていたところ、連れが「大深沢遊歩道というのが開通していて、歩けるらしい」という情報を調べてくれた。さっそくネットで確認してみると一周50分くらいで歩けるコースで、ちょうど良さそうだ。今回は、ここを歩くということをイベントのひとつとして出かけてみることにした。

仙台市内から鳴子温泉までは、東北自動車道を使用して、1時間30分といったところ。鳴子温泉の周辺地域で若干渋滞したものの、特に問題もなくスムーズに到着することができた。まず最初に向かったのは、鳴子峡レストハウス。駐車所に車をとめて、駐車料金を支払ってから(500円)レストハウスの方へと歩いていく。当日は小雨が降っていて、少し肌寒い気候だったのだけれど、目の前に広がる紅葉の景色で一気に気分が上がる。ここからの風景は、鳴子温泉を紹介する時に使われていることが多いので、どこかで目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれない。
大型観光バスでやってきた、観光客のみなさんも集団で盛んに写真を撮影している。わー、とか、きれいねー、という感嘆の声を聞きながら自分も何枚か写真を撮影した。秋の時期に鳴子温泉にやってきたのは、2回目か3回目・・・とにかく複数回なのだが、今年の紅葉は例年よりも色鮮やかに見えた。

レストハウスで食事をして(そばを食べた)おいてあったパンフレットで、遊歩道のルートを確認してから出発する。方々で観光客の方達が写真をとったり、紅葉を眺めながら雑談をしたりと、それぞれのスタイルで楽しんでいらっしゃったのだが、遊歩道の方へと歩いていく人はほとんどいない。あまりにもいないので、道路で道案内をしていた方に「遊歩道はこちらいいんですよね?」と聞いてしまったくらいだ。


そんな感じで、ひっそりと歩き始めた遊歩道。新しい道なので環境も整備されているし、歩きやすい。連れと雑談をしながら、ゆっくりと紅葉している山並みと切り立った岩肌を眺めながら歩いていく。すれ違った相手は、わずか一組だけ。自分たちのあとにやってきたのが二組。そう、ほとんど人が歩いていないので、自分たちだけの貸し切りのような状態で楽しむことができた。途中一カ所だけ、階段を上り下りするところがあったけれど、基本的にはなだらかな道で歩きやすかったので、せっかくなので、ぜひ歩いてみていただきたい。途中に自販機などはないので、喉が渇く方は飲み物持参をお忘れなく。

遊歩道で紅葉を楽しんだあとは、お楽しみの温泉だ。今回は「湯めぐりチケット」を持っていたので、このチケットが使える場所で、時間帯が大丈夫なところを現地で探してみたところ「しんとろの湯」が良さそうだということになった。ここは掛け流しの公衆浴場で、何度か前を通ったことがあったのだけど、一度も立ち寄ったことがなかったところ。連れも「ここには行ったことがない」というので、行ってみることにした。

浴室はひとつ。かなりにぎわっていて、ほぼ満員状態だった。湯は、その名前の通り「とろとろ」とした湯で、入っていると肌がつるつるとしてくる。個人的には、好きな感じの湯だった。この中山平温泉は「美人の湯・美肌の湯」がキャッチコピーなのだけど、確かに美肌になりそうな感じがするので、特に美肌を求めているわけではないのだけど、肩や顔などに湯をかけてこすっておいた。

ちなみに入浴料は420円(平成24年現在)で、営業時間は9時〜21時30分(年中無休)と、なっている。旅をしている時には「今の時間でもはいれる風呂はあるかな?」と、探すのが大変なこともあるけれど、これくらい営業時間が長いところがあると安心である。ちなみに写真は「湯めぐりチケット」なのだが、鬼の表情がどことなく切ない感じがするのが気になるところだ。鬼にも色々なことがあるんだろう、悩みも山ほどあるんだろう、という感じが伝わってくる。



さて鳴子温泉といえば、忘れてはいけないのが「栗だんご」である。今回立ち寄ったのは「なるみ観光ストアー」ここは店内で食べることができるので(お茶も出していただけた)栗だんごを食べて、お茶を飲んで、ほのぼのとした時間を過ごした。連れは地ビール「鳴子の風」を飲んでいた。ビールのパッケージが紅葉の鳴子だったので、やはり鳴子は今くらいの時期が売りなのかな、などと考えたりしながら、まだ温かい栗だんごをホクホクと食べ、秋の鳴子を満喫しました。鳴子は、きれいで、あたたかくて、うまかったです。

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