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ニッカウヰスキー 仙台工場 宮城峡蒸溜所を見学した話。

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工場見学を予約する 車で作並温泉へ移動する途中に、ニッカウヰスキーの仙台工場があることは知っていた。看板も目にしていた。いつか行ってみたい、と思いつつも「地元だから行こうと思えばいつでも行ける」と素通りしてはや数十年。先日、知人から「見学ガイドに参加してきた」と聞かされ、なんだか急にうらやましく(?)なり、自分も行ってみることにしたのだった。 見学ガイドは予約が必要である。 ニッカウヰスキーの公式サイト から申し込むことができる。希望の日程と時間帯を入力すれば完了。実に簡単だ。もっと早く申し込めばよかった。などと、ただ申し込みをしただけなのに、すでに達成感があるのはなぜなのだろう? とりあえず満ち足りた気分を大切にしつつ当日を待った。 シャトルバスで移動 今回は電車での移動になる。作並駅が最寄りの駅で、ここから仙台工場へ移動することになる。私が訪問した時は、夏休み期間だったので作並駅から工場まで無料シャトルバスが運行されており、それを利用させてもらった。シャトルバスは補助席が必要なほどの満員状態だった。人気である。 そして満員バスで移動すること数分。ほどなくニッカウヰスキーの仙台工場へ到着した。工場見学をするのはいったい何年ぶりだろう。大人になると仕事以外では「見学」する機会が減ってしまうので、学生気分でたのしくなってくる。受付を済ませ、予約した時間まで敷地内を散歩して過ごすことにした。 山と川に囲まれた、整えられた場所 宮城峡蒸溜所は「峡」という言葉が使われていることからも想像できるように、広瀬川と新川に挟まれ周囲を緑の木々に囲まれた自然豊かな場所にある。敷地内は綺麗に手入れが行き届いていて、凛とした空気が漂っている。工場ではあるが、静寂に満ちているような感覚がある。 私も若い頃は都会に憧れて、人の多いところで盛んに仕事がしたいと考えたものだったが、いまこれくらいの年齢(50代)になると「このような環境で仕事をしてみたかった」と思ったりもする。 もちろん実際に仕事をするとなれば、いろいろと大変だと思う。それでも、もしも20代のころの自分に戻って忠告できるならば「自然がすぐそばにある職場も考えてみたらどうだ?」とアドバイスしてみたい。「ああ、それもいいですよね」とまったく耳を傾けないだろうけれど(彼は、一見物腰が柔らかそうに見えるかもしれないが、かなりの頑固もの

神割崎キャンプ場で、春のキャンプ日記

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神割崎キャンプ場で、春のキャンプ 今年の五月の連休は「 神割崎キャンプ場 」にテントを張った。ここのキャンプ場は、以前から行ってみたいと考えていたのだけど、なかなかタイミングが合わなくて訪問できなかった場所。ようやくこの五月に行くことができた。 まずは「神割崎」へ まずはキャンプ場へ向かう途中に、キャンプ場の冠になっている「神割崎」へ寄ってみる。ここは「南三陸屈指の景勝地で、二つに割れた奇岩の間から荒波がしぶきを上げながら押し寄せる様子は迫力満点。 全国の「白砂青松百選」に選ばれ、例年2月中旬と10月下旬にはちょうど岩の間から日の出を望むことができます。( 南三陸町観光協会ホームページより )」とのこと。 現地を訪れてみると、想像していたよりも海の水が綺麗に澄み渡っていて眺めがよかった。実際に、この2つの岩の間から太陽が昇ってくる様子を見ることができたのならば、さぞ美しいだろう。2月中旬は寒くて厳しいだろうけれど、10月下旬ならばそこまで寒さも厳しくないかもしれない。機会があれば見てみたいものだ、と思いながら写真を何枚か撮る。ムービーも撮影したのだが、うまく保存されていなかった。とりあえず、かろうじて保存されていたものをアップしておく。このムービーでは全く魅力が伝わっていないので、ぜひ現地で体感していただきたい。 南三陸さんさん商店街で「タコ」を買う 神割崎をあとにしてキャンプ場へ向かう前に「 南三陸さんさん商店街 」でタコを購入する。南三陸の志津川といえばタコなのである。今回のキャンプの目的はタコを食べること・・・は、言い過ぎであるが、まあそのくらい楽しみにしていたのである。そんなわけで、以前も購入したことのある店で無事にタコを購入。本当は「キラキラ丼」を食べようと思っていたのだが、店の前の行列を見て断念した。これは翌日の楽しみとする。 タコを購入し、近場のコンビニで買い物を済ませたあと、キャンプ場へ向かう。思ったよりも混雑はしていない。しかし、見晴らしが良い場所は海からの風が強いので眺めよりも風を避けられる場所を優先して探しテントを張る。今回はフリーサイトを選択したのだが、荷物の運搬の際には車の乗り入れが許可されているので楽だった。さっさと荷物を降ろして、テントを設置する。

吹上高原キャンプ場へ

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夏キャンプ「 吹上高原キャンプ場」へ 7月の連休を利用して、吹上高原キャンプ場へ行ってきた。 ここは宮城県の西北に位置するキャンプ場で、仙台市内から高速道路を使うと約1時間40分。一般道路だと2時間ちょっとで到着する近場(と、言ってもいいだろう)のキャンプ場である。当初は別のキャンプ場を利用する予定だったのだけど、夏休みが始まってすぐの連休だから混雑するだろう、と考えてここを選んだのだった。 なにせここ吹上高原キャンプ場は400組収容可能なキャンプ場なのだ。500組という説もある。まあ、とにかく広いキャンプ場なので、多少混雑しても大丈夫だろうと考えてここを選んだのだった。 吹上高原キャンプ場へ到着& 想像以上の密集度! 周辺を観光しながら移動し吹上高原キャンプ場に到着したのが午後2時ころ。受付を済ませて場内に進んでいくと、すでにテントが連なっている光景が目に飛び込んできた。等間隔できれいに並んでいるテントは音楽フェスの会場のようだ。受付で「今日は混んでいますよ」と言われたので覚悟はしていたのだけれど、想像以上の盛況だった。その密集度に、しばし圧倒される。 しかしぼんやり眺めていても仕方がないので、自分達のテント場を探すことにする。中央付近のトイレや水場が近いところは混雑しているから必然的に端の方へと移動することになる。賑わう盛り場から押し出されるようにして辿り着いた隅の方に、ようやく雰囲気の良いスペースを見つけることができた。ここなら隣との距離もあるし、静かに過ごすことができるだろう。 キャンプの楽しみの半分は「準備と設置」の時間(?) 荷物を置いて見上げた空には、夏を思わせる見事な青空。時折そよぐ風は心地よいけれど、気温は30度近いので作業をしていると汗が流れてくる。ちょっとこちらを持ってくれ、あちらに引っ張ってくれ、とタープを張りテントを設置し椅子などを並べ終わったころにはすっかり汗まみれになってしまった。ひとしごとである。 でも、設置の作業は「組み立てる」楽しさがあるからわりと好きな時間です。個人的にはキャンプの楽しみの半分は「準備と設置の時間」にあるのではないか、と考えるくらいです。楽しいですよね。 そんなこんなで設置を終えたあとは、食事の準備にとりかかることにする。炭をおこして、途中の道の駅などで購入してき

登米森林公園キャンプ場 秋のキャンプ

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登米森林公園キャンプ場へ 9月の連休を利用してキャンプへ行ってきた。 最初は「神割崎キャンプ場」へ行く予定だったのだけど、ちょうど「ツール・ド・東北2014」の日程と重なっていることに気がついた。石巻から神割崎へと続く道はレースのルートと重なってしまう。そこで、運営の邪魔になるといけないので同じ宮城県内の「登米森林公園キャンプ場」へ変更することにした。自分の場合、直前の変更はプラスに働くことの方が多い。おそらく今回は登米でキャンプをすることで、何か面白い体験ができるのかもしれない。たぶんそうだ。 さんさん商店街で買い物& ホテル観洋で日帰り温泉 キャンプ地へ向かう前に、南三陸の方まで足を伸ばし「さんさん商店街」で買い物をした。モアイ像も見た。お土産に「かりんとう」を買い、ソフトクリームを食べた (それにしても、旅先でソフトクリームが食べたくなるのはなぜなのだろう?)。 商店街をひとしきり散策したあと、まだ時間には余裕があったので、そこから車で10分ほど移動したところにある、ホテル観洋の日帰り温泉に立ち寄ることにした。露天風呂から太平洋を眺め、のんびりとした気分でほんわかとしていると、時間はすでに午後3時を回ってしまっていた。秋の太陽は早い。夕食の食材も買いに行かなければいけない。いそいで本日のキャンプ地へと向かう事にする。 登米森林公園キャンプ場へ向かう 登米森林公園キャンプ場は、登米町から車で20分も山の方へ向かって走った先にある。静かな山間の道をゆっくりと走っていくと道沿いに採石場が見えてくる。こうやって山から切り出された石が、トラックで運ばれて様々なところで使われていくのだろう。この周辺では、どのような石が採取できるのだろう。普段見慣れない風景に、思わず車を止めて眺めてみたくなったけれど、時間もないので先を急ぐことにする。 県道から左に折れ、やや細い山道を上がっていくと事務所の建物が見えてきた。受付で手続きをして、利用料金を払って場所の説明を受ける。今回はフリーサイトを選んだのだけど、ここではサイトの入口までは車で荷物を運んでも良いのだそう。さっそくサイト入口まで車を移動して荷物を下ろし、テントの設置を始めることにする。 新しいタープを設置 今回のキャンプには、新しく購入したばかりのタープを持ってきていた。実は、 このタープは出発の2日

ビン玉ストラップ

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五月に大島に行った時に買った、漁師のビン玉ストラップ。トートバックにつけて眺めていたら、また大島へ行きたくなった。 

気仙沼へ行く。(その5)亀山へ登ろう。

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気仙沼へ行く(その5) さて気がつくともうすでに6月である。そうつまり、5月の旅の話を6月になっても書いているというわけだ。この調子でいくと、次の旅のことを書きたくても、まだ「気仙沼へ行く」を書いているような気がするので、それはそれで「あまり良いことではない」ような気もするので、ここいらで一気に加速して今回で終わりにしようと思う。そうなにせ、もう6月なのである。梅雨入り したのである。そしてこのような文章を書いているなら、さっさと本題を書けば良いと自分でもわかっているのだが、人生にはムダも必要なのである。 十八鳴浜への山道へは「片道15分」というような情報もあるけれど、行きは下りで帰りは登りになるので、実際のところは「往復で40~50分くらい」と考えておいた方が良いかもしれない。山道の途中、観光協会の方らしき人と道ですれ違ったのだけど、かなりテンポよく颯爽と歩いていらっしゃった。あの方のペースなら往復30分でもいけるかもしれないけれど、慣れない道で、しかも夏の暑い時間帯だと厳しいことになりそうなので、時間には余裕をもって計画された方が良いかと思います。ちなみに山道に「自動販売機」等はないので、飲料水をお忘れなく。 十八鳴浜から、亀山へ 十八鳴浜を後にしてから、ここからが本日最大の難所。亀山への頂上を目指してさらに自転車で登っていく。立ち漕ぎしながら、数十分。ようやく頂上の展望台へと到着した。久しぶりの達成感。やあ、オレは登ったぜ。という気分。車でやってきた人達には、この達成感は味わえまい、と、わずか標高235mの山を登ったとは思えないほどの達成感を得ることができた。アシスト無し自転車のおかげである(笑) 当日は、ちょうど雨が降り始める直前で、視界にはぼんやりと淡い水蒸気のもやがかぶさっていた。それが、現実の世界というよりは空想の世界を思わせる。右手を見ると先程フェリーで降り立った港が見える。あの場所から、ここまで登ってきたのだ。こうやって上から眺めてみると、本当に良く登ったなあ、としみじみ実感する。 気仙沼大島観光協会のホームページには「幻想的な日の出や美しい夕焼け、そして夜には漁火や満天の星空を見ることもできます。」という記述があったけれど、確かにここから眺める星空は素晴らしいものがあるだろう。機会があれば、

気仙沼へ行く。(その4) フェリーに乗って、大島へ行こう。

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気仙沼へ行く(4) フェリーに乗って、大島へ 唐桑半島から、気仙沼港へもどる。2日目の午後は、ここからフェリーに乗って大島へ渡る。まずはフェリーに乗る前に、気仙沼屋台村でちょっと早い昼食にすることにした。 「たすく」という店で「漁師のまかない丼」を注文する。名前からして「これは何か美味しい物が食べられそうだ」という期待値が高まってくる。さっそく注文して待つ事数分。おまたせしました。では、いただきます、と一口食べる・・・うん、うまい。自分はそんなにたくさん食べる方ではないのだけど、一気に最後までガツガツと食べてしまった。値段も安いし、おすすめです。 満足の一皿(一杯?)で腹を満たしたあとは、フェリーに乗って大島へ出発だ。自分は飛行機は苦手だが、船は好きである。飛行機の場合、足元が空中だと想像するだけで背中がざわざわするけれど、船ならば水があるので多少安心感があるからだ。電車ならばさらに安心だし、車ならば自分でコントロールできるからなおよい。まあ、それはともかく、チケットを購入してからフェリーに乗船。さあ出発だ。 ・・・と、わくわくして海を眺めているうちに、あっという間に大島へ到着した(笑)所要時間は30分といったところだろうか? 外を眺めたり、他のお客さんがウミネコにかっぱえびせんを与えている様子を見ていたりしているうちに、港へ到着してしまった。もう少し乗っていたかったような気もするなあ、と多少未練を残しつつも、いよいよ大島へ上陸だ。 大島へ上陸 レンタサイクルをレンタル 気仙沼大島観光協会のホームページによると「(大島は)宮城県北東部の気仙沼湾内に位置し、航路距離7.5kmの東北最大級の有人離島です。」とある。東北最大級の有人離島だけに、さすがに日帰りで一周するのは厳しいだろうけれど、北方面の3分の1くらいの範囲ならば「のんびり歩けるのではないか?」と計画の段階では軽く考えていた。 ところがどっこい(なつかしい表現)実際に現地に到着してみると、平坦な道よりも勾配のある道の方が多く、徒歩では効率が悪すぎると早々に判断。急遽、観光協会に寄って「レンタサイクル」を借りることにした。 そう、ここが今回の運命の分かれ目だった。 レンタサイクルは「通常の自転車」と「電動アシスト自転車」の2種類があった。そして自分たちが

気仙沼へ行く。(その3)巨釜と半造へ

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朝一番で、 巨釜の「折石」へ 朝一番で向かうは巨釜。巨釜には「折石」という岩があり、数年前に旅行雑誌で写真を見た時から一度行ってみたいと考えていた場所。 巨釜は昨晩宿泊した 御崎野営場から、 車で10分少々といったところ。一本道なので、特に道に迷うこともなくスムーズに到着。広めの駐車場へ車を止めてから折石の展望ポイントへと向かう。 海岸線に一本の石の棒が突き立っている。そうあれが折石だ。何かに似ているな、と思って考えていたらオリンピックの聖火台だった。校庭にある国旗掲揚ポールにも見えなくもない。このような天然の造形物の場合「どれがそれだ?」「ああ、あれではないか?」と、いうようなことも少なくないのだが、折石の場合は「あれだ!」とすぐにわかるのがいい。 気仙沼市のホームページによると「明治29年の三陸大津波の際に、先端が約2mほど折れたことからこの呼び名がつきました。」とのこと(ちなみに折れる前は「天柱岩」だったらしい)。 もしも現地に行った時に「なぜ、折石というの?」と、ちびっ子や恋人に質問された際には、今のエピソードを語ってあげていただきたい。 ついでに「高さ16メートル、幅3m。大理石でできているそうだ」と付け加えると「どうしてそんなに詳しいの?」と切り返されるかもしれないので、その時は平静さを装いながら「男は旅の前に、あらゆる情報を調べるものなのさ」などと答えてみるのもいいかもしれない。 まあ、そんなこと普通は言われないと思うけれど、もしかして言われた場合はぜひ使ってみていただきたい。 「半造」まで移動。展望ポイントまで徒歩数分 写真を撮影してから車に戻り、次に向かうは「半造」。半造と巨釜は隣接しているので、数分で到着。駐車場へ車をとめて、そこから展望ポイントまで数分ほど歩くことになる。駐車場近くのグラウンドで、年配の方達がゲートボールをしている。「やあ!」とか「ナイス!」とか「カーン」という球の音がこちらまで響いてくる。そういえば10年以上前は、近所の公園でもゲートボールをしている人を見かけたけれど、最近はあまり見なくなったような気がするのだけど実際はどうなのだろう。 ゲートボーラーが「いいよ! いいよ!」と歓声を上げながらプレイしている横を過ぎて、半蔵の展望ポイントへ到着。実は、と強調するほどのことで

御崎野営場でキャンプ。気仙沼へ行く(2)

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御崎野営場でキャンプ 今回のキャンプ地は唐桑半島の先端にある御崎野営場である。トイレと温水シャワー付きで、一人430円で利用できるフリーサイト形式のキャンプ場だ(写真は管理棟。ここで手続き等をする)。 キャンプ場は、ややなだらかな傾斜になっていたので、眠っているうちにズリ落ちないように少しでも平らな場所を探してテントを設置。テントはいつものケシュア。手慣れた手つき(?)で、さくさくと設置してから、夕食の準備をする前に少し周辺を散歩してみることにした。 荒々しくも美しい、リアス式の海岸線 御崎野営場から、ほんの数分も海の方へ向かって歩いていくと、遊歩道から三陸の見事な景観を望むことができる。青い空を映した紺碧の海、そして荒々しくも美しいリアス式の海岸線が遠くまで続く景色を一望することができる。 雨と風に洗われた岩の上に慎重に立ち耳を澄ませると、断崖絶壁に打ちつける波の音が聞こえてくる。日没へと向かう空の色を眺めながら、すこしだけ深呼吸をする。 昨年、佐渡へ旅した時に見た海の色にも美しく魅了されたけど、やはり僕は宮城の海にどこか惹かれるものを感じる。何が違うのかを説明することはできないし、どちらも同じように「日本の海」には違いないのだけれど、それでも何かを感じるのは、ここが「故郷の海」だからだろう。個人的な思い出が、たくさん詰まった地元へとつづく場所だからだろう。 右手の方を見る。この向こうに牡鹿半島があり、石巻があり、松島があり、塩竈があり、そして仙台がある。たくさんの人が生活し、たくさんの思いが続いている「宮城の海」がある。 焼きおにぎりと、天ぷらで乾杯 もうしばらく眺めていたかったけれど、キャンプ地の夜は早い。テントへ戻り夕食の準備を始める。 炭をおこしてストーブでお湯をわかして、本日の旅に乾杯だ。 今回は「焼きおにぎり」を作ったのだけど、炭で焼いたおにぎりのホクホク感と焼き鳥の相性は抜群で「もう少し材料を買ってくればよかった」と思ったくらいだった。たらの芽の天ぷらの甘みと、具沢山の野菜汁で心身共に温まりながら、もう一度本日の旅に乾杯する。 5月の夜風はまだまだ冷たく、長時間外で食事をするには厳しい状況だったけれど、虫もいないし他のキャンパーも少ないので(当日は自分達以外に3張のみ)静かな自然の音を堪

気仙沼へ行く。(その1)

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三陸自動車道を通って、気仙沼へ 5月の連休を利用して、気仙沼方面へ行くことにした。 初日は唐桑半島でキャンプをして、2日目は大島へ渡るという、ざっくりとしたプランを立てて出発。期間は2泊3日の予定。 気仙沼市へは仙台市から車で約2時間30分というところ。急ぐ旅ではないので、昼近くに出発しても大丈夫だったのだけれど、連休中の渋滞に巻き込まれることは避けたかったので、午前中の早めの時間に出発することにした。結果的にはこれが正解で、松島周辺の道路もすいすいとクリア。三陸自動車道も良い流れのまま一気に終点の登米市に到着することができた。 ちょうど田植えのシーズンということもあり、登米市の田園風景は新しい季節の始まりを感じさせる瑞々しさが漂っていた。今回は良い旅になりそうだなと考えながら、青空が広がる心地よい道をゆったりと走る。途中、道の駅に立ち寄りソフトクリームを食べ(どうして旅の最中はソフトクリームが食べたくなるのだろう?)しばし休憩してから、最初の目的地である気仙沼復興屋台村へ向かった。 喫茶マンボでラーメンを 復興屋台村は休日を楽しむ人達で賑わっていた。どの店の入口にも入店を待って列をなす観光客の姿がある。そのまま列に並んで、おいしい魚料理を食べたいところだが、僕たちの足は復興屋台村を通り抜け「喫茶マンボ」へと向かう。ここ喫茶マンボは気仙沼への旅を計画していた最中に、偶然新聞に紹介されている記事で見つけた店。そしてこの喫茶店の人気メニューは「ラーメン」なのだ。そう喫茶店なのにラーメン。これはもう行って食べるしかないだろう。 昭和を思わせる、妖艶なデザインの店内。入口付近のシャンデリアやステンドガラスがレトロな雰囲気を盛り上げてくれる。そういえば昭和の温泉街にこのような店があったよなあと感じさせるてくれる店だ。そう、確かにここは「カフェ」ではなく「喫茶店」なのだ。 ちょうど昼食時に入店したということもあり、店内はかなりの賑わいをみせていた。店員さんも左へ右へとせわしなく店内を動き回っている。客の年齢層はやや高めといったところだろうか。時折、昔の常連さんのような方がレジの辺りで店員さんと話をしている姿も見かけたから、連休を利用してやってきた地元の方達が多かったのかもしれない。 さて、肝心のラーメンなのだが、気になるお味のほうは「いわゆる普

女川町へ

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宮城県女川町に来ています。 onagawa fishというキーホルダーを購入しました。 シンプルな味わいのデザインです。 女川町にやってきたのは、震災後初めてです。 まだまだ、ところどころに震災の傷跡は残っていますが、それでも町の人達の表情からは「この町で頑張っていく」という意志のようなものを感じたような気がします。もう少し暖かくなり、新緑の季節が過ぎた辺りに改めて訪問してみようかと考えています。

鳴子温泉へ行った。

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この文章を書いているのは、2012年の12月。そう年の瀬、というやつだ。「今年も色々あったし、色々なところへ行ったな」などと小雪が舞い散る窓の外などを眺めたりしながら、行った場所などを思い出していた。そしてふと、このブログに鳴子温泉へ行った時のことを書いていなかったことに気がついた。秋保温泉へ行った時のことは、ばっちりと書いたというのに鳴子温泉については書いていないというのも、なんだかちょっとあれなので、少しでも記憶が残っているうちに書いてみようと思う。ちなみに、今から書くことは、10月のできごとなので、あらかじめご了承いただきたい。「鳴子は12月でも紅葉が見られるんだ」と、思われる方がいらっしゃると困るので、「今から書くのは秋のできごとである」ということを、ここで強調しておいた。ちなみに、現在の鳴子温泉は冬の装いである。今月の15日には、オニコウベスキー場もオープンするということなので、スキーやスノボを楽しんで帰りに温泉、という冬の醍醐味を味わっていただけたらと思う。 さて、前置きで、こんなに長く書いてしまった。すでになんとなく満足しかけているのだが、ちょっと休憩してから、秋の鳴子について書いてみようと思う。 秋の鳴子といえば「鳴子峡遊歩道」を散策しながら紅葉を眺めるというのが、楽しみのひとつである。ところが残念ながら「鳴子峡遊歩道」は現在閉鎖になっていて歩くことができない。あの見事な風景を眺めながら歩けないなんて寂しいものだ、と思っていたところ、連れが「大深沢遊歩道というのが開通していて、歩けるらしい」という情報を調べてくれた。さっそくネットで確認してみると一周50分くらいで歩けるコースで、ちょうど良さそうだ。今回は、ここを歩くということをイベントのひとつとして出かけてみることにした。 仙台市内から鳴子温泉までは、東北自動車道を使用して、1時間30分といったところ。鳴子温泉の周辺地域で若干渋滞したものの、特に問題もなくスムーズに到着することができた。まず最初に向かったのは、鳴子峡レストハウス。駐車所に車をとめて、駐車料金を支払ってから(500円)レストハウスの方へと歩いていく。当日は小雨が降っていて、少し肌寒い気候だったのだけれど、目の前に広がる紅葉の景色で一気に気分が上がる。ここからの風景は、鳴子温泉を紹介する時に使われていることが多いので、どこか

秋保温泉のおはぎ さいちへ行ってきた。

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秋保温泉 へ行ってきた。 今回の目的は磊々峡へ紅葉狩りを楽しむこと。で、その様子を書く予定だったのだが、それ以上に興味深いことがあったので、当初の予定を変更して「秋保のおはぎ さいち」について書いてみたいと思う。 秋保に「おいしい、おはぎの店」があることは聞いていた。そして、どうやら凄い人気であることも聞いていた。が、「秋保温泉にまで来て、わざわざおはぎというのもな・・・」と、斜に構えていたので、今まで何度も秋保温泉に来ていたというのに、全く足が向かなかった。 ところが今回は、連れが「さいちで、おはぎを買おう」と言ってきた。「今まで、何度かここ(秋保温泉)に来たけど買えなかった。今回は寄ろう。買おう!」と主張してきたので、昼食の前に寄ってみることにしたという訳だ。 店の前に到着して、驚いた。すごい車。駐車場は満車状態。店の前で係員が3人ほど「満車」のプレートを持って車を誘導している。こんなに混んでいるのか? みんな、おはぎを買うために??? と、とりあえずUターンをして戻ってくると、運良く空きができたので駐車することができた。そして、指定された場所に止めて驚きその2。「ここって、普通のスーパーなのでは?」 自分は「おはぎ専門店」のような店舗をイメージしていて、おはぎだけがカウンターに並んでいるような、こじんまりとした(なにせ、ここは秋保温泉のド真ん中なのだ)店構えを想像していたのだが、目の前にあるのは普通のスーパーだ。いわゆるパパママストアというやつだ。連れが「普通のスーパーなんだよ。スーパーの中で売ってるの」と、説明してくれる。そうだったのか。 よし、それではさっそく、と店内に入ってみると、確かにスーパーだ。普通のスーパーだ。いろいろあれこれ売っているスーパーだ。そして、あるコーナー周辺だけ、異常なまでに人が集中している。そして、手に抱えられた「おはぎ」のパック・・・一人で5〜6パックくらい、まとめ買いしているじゃないか。おはぎって、そんなにたくさん食べるものなのか? いや、まあ、おみやげだよな、と熱気に押され、ぶつかって少しよろけたりしながら、棚の前に辿り着く。 当日は、日曜日の午前中だったのだけど、棚は、ほとんどスカスカ状態だった。そして見ているそばから売れていく。当初は、買わないつもりだったのだけど、つられて家へのおみやげ

小原温泉 岩風呂かつらの湯へ

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小原温泉 岩風呂 かつらの湯へ行ってきた。ここは、以前あるブログに書かれていたレポートを見てから、一度行ってみたいと思っていた温泉。 実は(と、いうことのほどでもないが)本当は、別の温泉へ行こうと思っていたのだが、そこは日帰り温泉ができる旅館が3時で終わってしまっていたため、仕方なく地図を見て辿り着いたところに「かつらの湯」があったといういきさつがある。 駐車場に車を止めて、設置されている看板を見たところ「おっ、こんなところに『かつらの湯』が」といった感じである。偶然というものは、時としてありがたいものだ。もしかしたら今日は、ここの温泉につかるために、最初の温泉で拒否されたのかもしれないな、とさえ思えてくる。目の前のできごとで、いちいち凹んではいけないのである。 ここの温泉の特色は、なんといっても「岩風呂」だ。岩風呂といっても、岩で括った風呂ということではなく、鍾乳洞のように階段で下に降りていった場所に湯船があるという、面白い造りになっている。入口から下の方を覗き込むと、数m下の方にお湯につかっている人の姿が見えるという、なかなか趣深い岩風呂なのである。 わりと急な階段を降りて、簡単に仕切られた脱衣所で服をぬぐ。湯舟はさほど大きくはない。7〜8人もはいれば、かなりきつい感じだ。ここは源泉からの湯をそのまま流しこみ、さらにその湯を川に流していくのだそうだ。なので、洗剤等は一切使えないことになっている。横においてあった桶を使って、じゃぶじゃぶと身体を洗ってから湯船につかる。見上げると、見事な岩肌がずっと上まで続いている。鍾乳洞の中で温泉にはいったら、こんな感じなのだろうなと思う。それでも、圧迫感や威圧感を感じないのは、温泉のあたたかさがあるからなのだろうか。しばらく、上の方を眺めながら、ぼーっとする。 岩の上の方に、植物が生えているのが見えた。少し遠くて形がよくわからなかったけれど、小さな花のようにも見える。よくもまあ、あんなところに、わざわざ、という気もするけれど、花は花で自分の意志であの場所を選んだ訳でもないだろうし、何かの偶然や必然であの場所になったのだろうけど、そのおかげでこうやって色々なことを考えることができたので、あの花の生命力には感謝したい。何を書いているか、よくわからないのは、そのくらいぼーっとした気分でのんびりできる場所だった、

秋保温泉へいく。

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ここ最近、いわゆる「スーパー銭湯」のような施設に行って、大きな浴槽でのんびりと湯を楽しんできたのだけど、やはりこのあたりで「温泉」にはいりたくなってきた。 そんな訳で出かけたのが、秋保温泉。ここは、仙台市内からも車で1時間ほどで到着することができる温泉街。日帰りで温泉を楽しむには、最適の場所だ。 秋保へ向かい、まず最初に向かったのが「秋保大滝」。いきなり温泉にはいるのではなく、周辺を観光して身体を冷やして?から、温泉を堪能しようという考えである。秋保大滝には何度か来たことがあるけれど、真冬(1月)のこの時期に来るのは初めてだ。 わざわざ、このように小雪が待って風が吹いている時期に、さらに冷え込みそうな滝を見に来る人なんて、自分たち以外にはいないのではないか? と思いつつ、すべりやすい雪の階段を下りて行くと、やはり観光客はいない。自分の他には、大型の一眼レフカメラを構えた男性が、一人いるだけだった。 手すりに近寄り、滝を覗き込むと、見事な滝の姿が見えた。冬だから水量が少ないのではないか、と何となく想像していたのだけど、さにあらず。見事な滝がびしっと冷え込んだ空気の中を、滔々と流れ続けていた。今、ここまで書いて「滝が流れる」なのか「滝が落ちる」なのか、どちらなのだろうと思った。「流れる」だと垂直方向よりも川のような印象の方が強くなるような気がするのだけど、とりあえず今回は「流れる」にしておくことにする。機会があれば、調べてみようかと思う。 さて、本来だと「滝壺」まで降りて行き、できるだけ近くで滝を見てみたいところなのだが、今回は雪も多いし道もすべって危険そうだったので、遠巻きに眺めて帰ることにする。今度は、紅葉の時期にでもやってこようと思う。 秋保大滝を後にして、次に向かったのは「太田豆腐店」だ。秋保に来たならば、ここの豆腐を食べておきたいところ。今回は「竹豆腐(写真)」を店内の椅子に座って、もくもくと食べた。 自分は豆腐が好きなのだけど、豆腐料理なら毎日食べても飽きないと、思うくらいなのだけど、ここの豆腐は大豆の味がしっかりとして、ほのかな甘みと舌にまとわりつくような食感が楽しめるので、とてもおいしい。今回は2種類の竹豆腐があったので、それぞれを食べくらべてみた。同じ「豆腐」でも、オレはこちら、わたしはこっち、という感じで違い

しおがまさま 神々の月灯り 2011

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しおがまさま 神々の月灯り 「しおがまさま 神々の月灯り」 へ行ってきた。これは、 鹽竈神社・ 志波彦神社 境内 で行われている年間イベントのひとつで、お知らせのチラシを目にした時から、一度行ってみたいと思っていた。 始まりは午後6時30分から。仙台からの道路が若干混雑したので、現地についたのは午後7時少し前。 鹽竈神社の駐車場は、6〜7割ほど埋まっていて、すでに車を降りて境内の方へと向かっていく人の流れを見ていると、自然と気持ちが高揚してくる。 実は、現地に到着するまでは「境内がライトアップされていて、ほんのりとした灯りの中で、静かに夜の神社の雰囲気を味わうイベント」だと思っていた。ところが、実際に境内に入ってみると、道路の左右に一列に並べられたロウソク(ひとつひとつが竹筒に、ていねいにおさめられている)の灯りが醸し出す、あたたかくもゆらゆらとした雰囲気と演出に、一気に引き込まれていた。 いったい、いくつのロウソクが並べられているのだろう。これだけの準備をするのに、どれだけの手間と時間がかかったのだろう。そんなことを考えながら、駐車場から神社正面の階段へと歩いていく。 ちょうど階段を上りきったところに、人が集まっているのが遠目からでも、はっきりと見えた。みんな、携帯電話を手にして、写真を撮影しているようだ。いったい、何を撮影しているのだろう? と好奇心を溢れさせながら近づいていくと、 表参道(202段)の階段に、ずらりと並べられたロウソクによる光の道が下から上まで、真っ直ぐにできていて 、幻想的な雰囲気を醸し出していた。さらに「下の踊り場のあたりに、何か文字のようなものが・・・」と、目を凝らしてみると、そこには「祈」の文字が。ちょうど下から階段を上ってきた人たちが「あそこに文字があったんだ!」「そばを通った時は、全然気がつかなかったね」と話している。 なかなか、ぐっ、とくる演出である。 しばらく、道を眺めてから、境内の舞殿へ向かう。 舞殿では琴の演奏 がおこなわれていた。周りに設置された篝火の黄色い明かりと、琴の音色が、つい先ほどまでの日常生活から、ふわりと切り離してくれるように感じる。風が吹いて、時折舞い散る火花も美しい。木が燃える臭いも、なぜかなつかしい。 琴の音色を楽しみな