【わかりやすい文章の書き方】文章力とは? 3つの要素から考察する

文章力を上げるには?

文章力とは? 文章力を上げるには?


「文章力を磨きたい!」

今、あなたはそんな風に考えていると思います。しかし「では、その『文章力』とはどのようなものですか? 具体的に説明してください」と聞かれたのならば、答えられる人は多くないでしょう。たぶん、ほとんどの人は「それは、あの、その・・・」と説明を試みつつも「いじわるな人だな」と考えると思うのです。

質問する前に、まずは自分の意見を提示すべき! と、いうわけで、今回は「私(佐藤)が考える『文章力』の定義」について考察してみたいと思います。普段、なんとなく使っている「文章力」という言葉について一緒に考えていただけると幸いです。

文章力 = 3つの要素を使いこなせる力


私が考える「文章力」とは、大きくとらえて次の「3つの要素を使いこなした文章を書ける力」です。

1)リズムのある文章
2)余韻のある文章
3)目的のある文章

ひとつひとつ解説していきましょう。

1)リズムのある文章

私は20年以上「教育」の仕事に携わってきました。この仕事では「難しいことを、わかりやすく説明する」ことが大切です。生徒に余計な負担を与えずに「内容を理解することに集中」してもらうためにも、私は「リズムよくスムーズに流れていく」文章(解説)になるように心がけてきました。

人が集中できる時間は短いもの。さらに高校生のように、学校へ行って部活で体力を使って、そこからさらに勉強、ともなれば眠気との戦いになるのは当然のこと。そこで「リズムよく説明」することで、なんとか集中力を保ってもらい「気がついたら、説明が終わっていた」というような文章(説明)を目指していた流れから「リズムのある文章」を意識するようになっていました。

実際のところ「著名な書き手の文章」であれば、多少リズムが乱れて読みにくい文章であったとしても、最後まで読み続けようとするでしょう。しかし、私たちのような「無名の一般人」の場合は「リズムが悪い(読みにくい)= 読むのを中止」となる場合が多いもの。

論理を展開する順番、ひらがなと漢字のバランス、改行のタイミング、適切な語彙の選択など様々な角度から考察し、読者にストレスを与えず「心地よく読み進めていける、リズムのある文章」を書ける力(=文章力)を身につけていきたいものです。


2)余韻のある文章 =読後感

休日返上で、3時間くらいかけて書いた企画書を上司に見せる。一読されたものの「なるほど。おつかれさま」と、そのまま机の横に置かれてしまう。何の感想もないし、いつものような「つまらなそうな表情」をしている。「オレの休日を返してくれ!」そう感じた経験がある人も少なくないでしょう。

文章を読んでもらったあとに「何かしらの余韻」を感じてもらいたいもの。表現力不足の文章であったとしても「内容はまだまだだけど、気迫を感じたよ!」などのように、少しでも読み手の記憶に残る「何か」を刻みたいものです。

私の場合は、生徒が私の授業を受けたあとに「頑張れそうな気がしてきた!」というような余韻を持ってもらえる授業を目指していました。実際のところ、私よりも「教えることが上手な先生」はたくさんいました。しかし、そのような中で、私が生徒から評価を受ける授業ができたのは「また、この先生の授業を受けたい =次につながる余韻」を残すことができたからではないか? そう自己分析しています。

文章を書く時に「この文章を読み終えた人に、どのような余韻(読後感)を持ってもらいたいのか」を意識すること。その先、つまり読後を見据えた視点を持つことで、今までとは異なる「また、読んでもらえる力」を組み込んでいくことができるはずです。

3)目的のある文章

私は今までに、数千枚以上の文章を添削指導してきました。そしてその多くが「この文章を読んでもらい、どうしてほしいのか =目的」が曖昧な状態の文章でした。

たとえば「セールスレター」を書いて商品やサービスの説明を、お客さんに伝えようとします。商品の特徴や価格サービスなど、様々な情報を詰め込み、仕上げていきます。しかし読み終わったあとに「それで、この後どうすればいいのですか?」という状態のセールスレターが少なくないのです。

いや「そんなわけはない」と思うかもしれませんが、反応がないセールスレターは「着地点 =目的」を誤っている人が多いのが現状です。間違っているから、具体的な反応が得られないのです。書いている本人が自信なく迷っていたり、読み手に委ね過ぎている文章では目的地へと案内することができません

今回のセールスレターでは「1)読み手に、何をしてもらいたいのか?」「2)自分たちは、何を望んでいるのか?」この二つを具体的な情報でつなぎあわせ「目的」を明確にしながら書き進めていく必要があります。目的が異なれば内容も流れも変化します。正しい「目的」を選び取り、編集していく力が「文章力」のひとつだということですね

まとめ

限られたスペースで「文章力」という、とらえがたい分野を説明することは不可能です。ある意味、人の数だけ「理想とし身につけたい文章力」は異なるわけですし、絶対的なルールも存在しません。具体的に説明すればするほど、誤解されやすい分野でもあります。

しかし「文章力」を指導している講座の多くが「消費される文章」を前提に指導を行っているように、私は感じていました。確かに、そのような文章が求められているという状況もあると思います。しかし、短い人生の中で「文章を書く」という時間を投資したのならば、少しでも長い期間、少しでも遠くの時間まで、読んでもらえる文章を書きたい。

それが作者のエゴイズムだとしても、そう願い志すことが大切なのではないか? そんな個人的な考えから「文章力」をテーマにした記事を書いてみたのです。そして、私が考えている本質の部分を共有し理解していただくために、音声でも解説を試みてみました。

今回の記事を読み、そして音声を聞き「自分が書きたい文章とは、どのようなものか」そして「それを実現する文章にはどのようなが必要なのか」を考えるきっかけに、してもらえたのなら、うれしく思います。

人気のある記事

私とハトの七日間決戦 アイテムは100均のみ!

裾上げしたジーンズの裾を、自分で加工してみる。

uniqloジーンズの色落ち(四年経過)

【名言】「日本より頭の中のほうが広いでしょう」夏目漱石 三四郎【名作文学を読む】

【バリ島へ行った話(3)】航空券とwebチェックイン(ガルーダインドネシア航空でバリへ)