【はじめての北海道旅 4泊5日・準備編】旅の醍醐味は、準備の段階から始まっている。
北海道へ旅をすることになった。4月の中旬、4泊5日の日程である。そしてこれが、私にとって人生初の「北海道旅行」となる。なにとはなしに気分が高まってくる。私は個人的に「旅の醍醐味は、準備の段階から始まっている」と考えている。旅は実際に現地にいる時間よりも、準備をしている時間の方が長い。時には数ヶ月前から休みの調整をして、日程を検討し、予約を済ませておかなければいけない。
若い頃は、準備をしたり調べることが苦ではなかったので、事前に資料を読み込んだり地図を眺めたりしながら、あれやこれやと準備を進めることが多かった。しかし年齢を重ねるごとに面倒になり「スマホとクレジットカードがあれば、なんとかなる。いきあたりばったりで出発して現地に到着してから考える。それが面白い」と嘯くようになっていた。
もちろん、それはそれで楽しかったのだが、準備なしで出かけると見落とすことも多いし、帰宅してから「あっ、しまった。ここにこんな場所が!」と感じる時の喪失感は、意外と大きいものである。
そこで最近は「旅の醍醐味は、準備の段階から始まっている」と言い聞かせながら、準備の時間を丁寧に過ごすように心がけている。「遠足は家に着くまでが遠足です」と小学校の先生が言っていたが「旅は準備から、帰宅するまでが旅なのです」ということである。この、なんだかんだと調整したりチケットを予約したり支払いをしたりする時間もふくめて旅なのである。
そのようなわけで、今回北海道へ旅をすることが決まった時も「よし、はじめての北海道旅だ。気合をいれて準備しよう」と考え、実際に北海道に関する書籍や関連資料などを入手していた。のだが、そう、みなさんの予想通り「直前までノープラン」という状況で出発することになった。年齢を重ねると、想像以上にあれやこれやが積み重なる。まして数日休みを確保するとなると、言わずがもな、である。
したがって今回の北海道旅は、綿密な下調べに基づくものではなく、行きの新幹線などで、なんとなく調べた情報や残り時間に合わせて移動した行程となる。そのような内容なのだ、とお見知り置きのうえお付き合いいただければ幸い。ガイドブック的な役割は望めないが、移動中の暇つぶしくらいにはなるかもしれない。(つづく)