【文章力向上講座】表現技法を甘く考えてはいけない(上級者向け)

「表現技法」を、軽く考えてはいけない

私は様々なところで「まずは基本が大切」という解説をしてきました。文章が苦手な人は、すぐに使えそうな「表現技法のテクニック」を学ぼうとします。しかしそれは土台ができていないのに、表面だけを飾り立てるようなもの。表面の錆だけを落としても、すぐに下から新しい錆が浮かび上がってくるように、根本から鍛えていかなければ意味がない。そのようなことを、解説してきました。

しかし、ここで誤解をしていただきたくないので、あらためて強調しておきますが、

・「基本 = むずかしい」
・「表現技法 = かんたん」

と、いうことではありません。むしろ逆の意味であると、私は考えています。

・「基本 = むずかしい」
・「表現技法 = もっとむずかしい」

と、いうことですね。「基本をしっかりと身につければ、表現力(技法)は自然と身につく」というわけではありません。実際は「かなり難しい」ので、軽く考えてはいけないということですね。

基本は「膨大な時間と演習」の積み重ね

基本を身につけることは「むずかしい」ことです。しかるべき時間と演習を積み重ね「身体に染み込ませるまで」ひたすら繰り返していく必要があります。「1万時間の法則」というようなフレーズを目にすることがありますが、そのくらいの時間を投資する必要があるのが「基本」だと私は考えています。

しかし、別の視点で考えるならば「1万時間の演習」を積み重ねることができるのなら「基本を身につけることができる」と、いえるかもしれません(もちろん、それ以上の時間が必要な人もいると思いますが、あくまでも仮説として)。

さらに上を目指すには「センス」が必要になる

しかしそこに「表現技法」という、自分の個性を輝かせるための「プラスアルファ」を磨いていくには、努力だけでは越えられない「なにか」が存在すると感じています。全力を注いで取り組んでも、そこにたどり着けるかわからない。いわゆる「センス」というような、先天的な才能が必要かもしれない。もっている人は越えられるし、不足している人は足踏みを続けるかもしれない。

非常に曖昧な領域といいますか「やってみなければ、わからない」という部分が多いと思うのです。さきほど、

・「基本 = むずかしい」
・「表現技法 = もっとむずかしい」

と解説したのは「表現技法 =努力をしても越えられない(可能性がある)領域である」という意味合いを含んでいることを、ご理解いただけたかと思います。

文章表現を、甘く考えてはいけない

なにごとも「基本を身につける」には、大変な労力が必要になります。しかし、誤解を恐れずに言うならば「しかるべき努力と、正しい方法」を学べば、個人の差こそあれど辿り着ける可能性の高い領域であると考えます。

そこに「自分らしさ = プラスアルファの表現」を加えていくことは、それ以上の困難があり手に入れられるかさえもわからない。とてもむずかしいものだ。簡単に身につくものでもないし、ちょっと勉強すればすぐにできるような軽々しいものでもない。誤解してはいけない。そう思うわけです。

そして、さらなる高みを目指そう

まずは「基本」を学びましょう。そこには、しかるべき時間と演習量を投資するだけの価値(あえて価値と表現します)があります。どうしても身につけたい技術があるならば、挑戦してみた方がいいです。人生は一度で、何かを成し遂げるには躊躇している時間が惜しいからです。

しっかりとした基本を身につけることができれば、たいていの人たちには負けません。勝てるかどうかは別の要素が介入しますが、ひどく負けることはなくなるでしょう。そこには積み重ねた「すごみ」が存在するからです。仕事として「ある程度」の文章力を発揮したいのであれば十分です。

そこから「自分らしさ =表現」という高みを目指すかどうかは、その人しだい。ここからは「もっとむずかし」くなる、と考えながらも、ひたすら登っていく。そこには「その場所を目指す人」にしか理解できない緻密さと繊細さがあり、多くの人たちには「その差が理解できない」領域であると感じます。

しかし、そこに何かが見えるのならば行ってみたい。
わたし(佐藤)は、そんな風に考えています。

今回は「表現技法(テクニック)」に関して、私が個人的に考えることを説明してみました。今回の内容は、誤解を受けやすく「その差が理解できない」内容になってしまったかもしれません。ただ、必要な人には必要な内容だと感じましたので、今回解説してみました。ここから何かを汲み取っていただければ、うれしく思います。


音声解説「表現技法を甘く考えてはいけない」


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