【佐藤の文章講座】アイデアは一瞬で消え去る。手書きメモのススメ
メモのススメ
アイデアの多くは、日常生活のふとしたタイミングに突然訪れる。Macの前に座って「さあ、書くぞ!」という時に、都合よく思いつくということはありません。そして大抵の場合、道を歩いている時、車を運転している時、風呂に入っている時、など、突拍子もない時に思いついたりします。
そして「よし、これはおもしろそうだ!」と考え、あとであらためて考察してみようと考えていると、ものの数分くらいで綺麗さっぱりと忘れてしまいます。「あれは何だったかな?」と、ひらめいたアイデアを思い出そうとしている時の喪失感といいますか、もったいない(実際は、たいしたアイデアではない場合も多いのですが)気分でいっぱいになります。みなさんも同じような体験があるのではないでしょうか?
だから「メモ」する
そのような「もったいない感」を覚えなくてもいいように、私の場合は「メモ」を小まめにとるようにしています。移動中ならば、安全な場所に立ち止まるまで、忘れないように何度も頭の中で繰り返します。手帳に書き留めると、ほっと安心します。それでも、タイミングがあわなくて、メモをするのがすこし遅れたりするだけで、あっというまに消え去ることもあります。どうしてこんなに忘れやすいのだろう、と自分の記憶力の弱さにあきれてしまうことは、しょっちゅうです。
そして不思議なもので、私の場合、メモをしてしまうと(メモをした瞬間?)内容を忘れてしまいます。安心するからなのか、全くきれいさっぱりと意識から消えてしまいます。1年前の手帳を読み返してみた時に「これはどうやって発想したのだろう」とか「なんでこんなこと思いついたんだろう」と考えることがよくあります。
昔は、あまりにも覚えていないことが多いので、自分はどこかに欠陥があるのではないか、とさえも思いました。しかし最近では、そんな風に「覚えていない」ことで、手帳を読み返した時に新鮮な気持ちで接することができるため、新しいアイディアへの発展とか、別の要素得組み合わせることで、思っていたよりも良いものになったりする場合があるので、これでいいのかな、と考えてもいます。その分、メモをする時にしっかりと書いておけばいいと思っています。
メモは手書きか? スマホか?
ちなみに、メモは手書きの方が良いような気がします。他の所でも解説しているので詳細は省きますが、手書きでメモをすると、キーボードを叩いている時とは違った「書きなぐる」といった感覚が個人的に気に入っているからです。勢いを可能な限りダイレクトに残せるような気がする(あくまでも個人的にですが)からです。
もちろん、スマートフォンのメモ帳などに、入力してメモを作ることがあります。これも手軽だし、なによりも手帳のようにスペースを気にする必要がないのが便利です。写真と合わせて保存することもできます。
しかし手帳等の場合は、パラパラとめくっているときに、ランダムに目に飛び込んでくる情報などがあったりします。そのようにして出あったランダムな情報が組み合わせることによって、面白い発見があったりもするので、おそらく私の場合は「手書きでメモ」の習慣は今後もつづけると思います。