【文章力向上講座】文章には「適切な速度」がある。

文章には「適切な速度」がある

文章には「適切な速度」があると、私は考えています。早く読めるもの、読み込むのに時間がかかるもの、この2つですね。どちらが良い悪いではなく、目的や情報に合わせて使い分けていく必要があるわけです。

簡単に比較してみると、

・早く読める文章 = 情報量が少な目の文章
読みやすく一般的には好まれるが、情報量が少ないため、長期には読まれにくい内容。

・読む速度が遅くなる文章 =情報の密度が高い文章
密度が高いため読む速度は落ちる。資料としての価値。長期にわたって読まれやすい内容。

このような違いがあると思います。最近の傾向としては「短く簡潔な文章 =速度が速い文章が」好まれるように感じています。ちょっとした時間にスマホを覗いて、時間を潰す。次々に表示される記事を読んでいくものの、読み終わった後に「何を読んだか覚えていない」というような「消費を前提とした文章」とでもいいましょうか。

これからは、ますます「早く読める文章」を好む人の割合が増えていくでしょう。そして、そのような文章が書ける人が、重宝されるでしょう。そして、こちらのタイプの文章を書けるようになりたい、と考える人も多くなるでしょうから、文章術のアドバイスは「早く読める文章の書き方」が中心になっていくことでしょう。

深みを求める読者層は、一定数存在する

しかし同時に、より深い情報を好み、考察していく事を好む人たちが、一定数存在することも忘れてはいけません。「密度のある文章(資料)=時間が必要な文章」を読み込むことで、理解度を高め広げていく面白さを知っている人たちも確実にいるのです。

そのような人達に向けた文章を準備しておくことで、他とは違った「つながり」や「広がり」がはじまる可能性があります。そしてなによりも、そのような文章を提供できる人には、一定の読者数がつく可能性があります。別の記事にも書きましたが、今後の方向性として「人数の多さを目的とした文章 →  少人数でも深い『つながり』がうまれる文章」を目指すのであれば、このスタイルの文章を目指すということも、おもしろい選択のひとつだと感じます。

「わかりやすく、密度が高い文章」を目指せ

もちろん「時間が必要な文章」といっても、それに甘んじていてはいけません。可能な限り速度を早める工夫を行いつつも、どうしても削れないといいますか、これ以上は動かすことができない削ることができないレベルまで、磨き上げていく必要があることは、いうまでもありません。ただ情報を詰め込んだ文章と、豊富な情報量を論理的に展開していく文章とは、成り立ちが異なっているからです。

ある意味、矛盾した要素もあり、また、高度な文章技法や論理的思考力も必要になりますが、数年後を見据えて磨いておいて損はないと思うのです。

今回説明した「文章の速度」という視点を加えて、様々な文章を読み込んでみてください。そして「わかりやすく、密度が高い文章」という文体に挑戦してみていただければ、また新しい発見があるのではないでしょうか?


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