【人生哲学】あなたの可能性を育てるヒント「2本の柱を立てろ!」

才能を見つける

あなたの可能性を見つけるヒント


以前書いた「あなたの可能性を見つける質問」の記事を読んだ知人から「あのように質問されることで、自分と向き合うきっかけを作れますね。深いところで再確認できそうです」というメッセージが届きました。ありがとう! しかしそれにしても、身近な人から感想が届くと必要以上に恐縮してしまうのは、どうしてなのだろう? いや、もちろん素直に嬉しいんですけどね。

さて「自分と向き合うきっかけ」を見つけてもらえたのは、とても嬉しいことです。しかし、きっかけで終わらせてしまってはもったいない。きっかけは成長の種ですから、そこから育てなければいけません。そこで今回は前回の記事からひとつ足を進めて、あなたの可能性を育てるヒントというテーマで話してみたいと思います。

自分の可能性を「二つの柱」で育てていく

前回あなたは、今と過去の自分に質問することで、自分の可能性を示唆するキーワードを、いくつか見つけることができたと思います。せっかくのチャンスです。ここで少しだけ立ち止まり、もう少しだけ「キーワード」を掘り下げて考えてみましょう。 

私は「自分の可能性を育てる」には、2つの柱(視点)が必要だと考えています。


①結果にこだわらず、好きだから続けていくこと。
②好き嫌いではなく、世の中に必要とされることを続けていく

前回、あなたが見つけたキーワードを、この2つに分類してみてください。多くの人達が、①②のどちらかだけを選んで行動してしまいます。しかし、ものごとを育てていくには、複数の視点を持ちバランス良く底上げしていく必要があります。大きく高い目標を手にしようとするならば、なおさらです。

そこで私は、①=好きなこと優先 ②=必要とされること優先 の2つの柱を設定し並行させて同時に実行していくことを、おすすめしています。不思議なもので、この2つを育てていく過程で「いつかどこかでクロスする瞬間」がやってくるものです。そこに後ほど解説する「③タイミング」という要素が加わることで、現実的に手応えを感じる段階にまで進むことができるようになります。

そしてなによりも、複数の視点を設置し同時に進めていくことは、これからの新しい時代に必要な考え方のひとつになると私は考えています。この部分はまた機会があれば別のところで書いてみたいと思います。 


自分を知り才能を見つける方法


①本目の柱「結果にこだわらず、好きだから続けていく」


それでは、まず1本目の柱「①結果にこだわらず、好きだから続けていくこと」から解説していきましょう。

これは文字通り「好きだから続けてきたこと。そして、これからも続けていくこと」ということです。誰から強要されるわけでもなく、具体的な目的があるわけでもなく、楽しいから続けてきたことの中に「自分の可能性」を見つけていく、ということです。

多くの人たちが「これは趣味でやってきたことだから」とか「他にやることもないから、続けてきたんです」と謙遜されます。そして実際に「これが仕事になるわけがない」と思い込んでいるのだと思います。

しかしながら、一人の人間が10年、15年と時間と労力をかけて追求してきたものの中には「誰かの役に立てる =社会とつながる」要素が存在しています。それを必要としている人が、いるものです。

「好きなこと」 ⇄ 「社会に提供できること」 

まずは「自分が好きだから続けてきたこと、これからも続けていくことの中から、世の中に提供できることはないだろうか?」 と、自分に質問してみてください。具体的な質問をすることで、行動への道標が見えてきます。それはただ単に「何か自分にもできることはないかな?」とぼんやり考えている時とは異なった道標です。好きなことと、誰かの役に立てる、ことの間には必ず「つながり」が存在しますから、そこを静かに探っていくのです。

例えば、私の場合

私の場合①は「本を読むこと」そして、それを社会に提供できるのは「その内容ついて自分の体験と組み合わせて考察し、提供する」でした。 


読書で得た知識 + 起業と仕事を通して得た体験 = 講義・文筆業として提供


以前どこかで書きましたが、自分が提供したことで「今までに、3人から喜ばれたこと」があれば、それはこの分野にあてはまる場合が多いでしょう。喜ばれるということは、必要とされているということです。今は忘れてしまっている、あなたの過去の記憶を辿ってみてください。

無事に、その種を見つけられたのなら、あとはせっせと水と肥料を与え、ていねいに育てていきます。そこから「どのように調整していけば、社会に提供できるものになるか」を調整し考察していきます。人によって時間はかかるかもしれませんが、そこにはすでに豊富な土壌ができあがっているはずですから、遅からず芽吹く瞬間がやってくることでしょう。

ところで、自分が「本当に好きなこと」を知っていますか? 

以前あるセミナーの受講生から質疑応答の時間に佐藤さんは、どうやって『自分が好きなこと』を見つけたのですか?」という質問を受けたことがあります。

自分が本当に好きなことが、わからない。一見すると矛盾した内容です。自分が好きなことは、自分自身が一番よくわかっているはずだし、他者に質問をして得られる情報ではないからです。ところが、最近は同じ質問を抱えている人が増えているようにも感じます。もしかすると、この記事を読んでいるあなたもそうなのかもしれません。

なので今回は、私が「自分が好きなことを確信」した時のことを、お話ししてみたいと思います。

ロウソクの灯りの下で

 2011年の震災の時の話です。私は宮城県仙台市で被災し、10日間ほど電気が使えないという状況の中で生活をしました。電気がありませんから、夕方になると周囲は暗闇に包まれます。街灯も機能していませんので、遠くの微かな光でも眩しく感じるほどの世界です。

夜になると室内の明るさを確保するために、ロウソクを立てるのですが、私はその前に座り本を読んでいました。さすがにロウソクの小さく、そして揺れる光の下で長時間読書するのは難しかったのですが、わずかな時間でも本を読むという行為は、日常の生活を感じさせ「心を安定」させてくれる時間になっていたのでした。

この体験から、普段当たり前のように続けてきた読書の時間が、私にとっては自分の人生に切り離せないものなのだ、ということを実感しました。それと同時に、ライフラインが復活し仕事ができるようになったならば、 今まで自分が本から得てきたものを、誰かに提供していこう。 と、考えたのです。

それまでは「こんなことを書いても仕方がない」とか「自分のことを書くのは恥ずかしいから、止めておこう」などと考えていたことを「もしかしたら、自分が学んできた知識を必要としてくれる人がいるかもしれない。それを提供せずに人生を終えるとしたならば、それは『もったいないこと』なのではないか」「今まで自分が学んできたことを、必要としてくれる人がいるのならば提供していこう」と決意したのでした。

震災という極限状態の中だからこそ「自分が本当に好きなこと。できること」に気が付いたといえるかもしれません。この経験から私は「読書」に関することや、自分の体験を発信していくことにしたのでした。そして今、あなたが読んでいる「この文章」も、そのひとつです。


あなたの才能を見つけるために


②本目の柱 好き嫌いではなく、世の中に必要とされること

思っていたよりも、長くなってしまったので、2つ目の柱の説明は少し早歩きで進めていきたいと思います。2つ目の柱は「好き嫌いではなく、世の中に必要とされることを続けていく」です。どんなに自分が楽しく面白いと思うことをやっていたとしても、それが社会と繋がらなければ、自己満足の領域で終わってしまいます。

もちろん好きなことを追求するのは「自分の人生」と視点からは素晴らしい事であることは間違いありません。人生は他人の評価で決まるものだけでは無いからです。しかし、このような文章読んで何かを学ぼうとしている人は、社会とつながり自分が貢献できることはないかと考えているのだと思います。

私も含め、そのように考えるタイプの人たちは「自分が好きなこと」のみを追求すると「これで本当に良いのか? 自分の人生はこれで豊かだったのか?」と、考えてしまい動けなくなってしまうものです。そのような状況を避けつつも楽しみながら前進していくために、今回説明しているように、2つの柱を立てて進めていくことをおすすめするわけです。

私(佐藤)の場合

具体例がないと、机上の理論になってしまうので、私(佐藤)の体験を使ってもう少し説明してみたいと思います。

私の場合は「人前で話す =先生という仕事」が2つ目の柱になると思います。私はどちらかというと、1人で本を読んでいることが好きな人間です。あまり人前で話をしたり、他者の視線のあるところで行動することが好きではありません。

しかし「進学塾の講師」という仕事を得た時に、生徒から届いた感想や保護者の皆さんからの反応など聞いていると「自分が授業をすることで、喜んでくれる人がいる」ということを体感しました。そして実際に、私が担当しているクラスの生徒が増えていく様子を見ると、自分が苦手だと思っていても、誰かの役に立てることであるならば、それは努力し提供していかなければならない、と考えるようになったのでした。

今でも、セミナーなどで人前で話す機会があります。私は、自分の話し方とか声が好きではないので、録音したものを聞いたりする機会があると、それを消去してやり直したくなります。映像などは、最悪です。「なんでこの人は、このような動きをするのだろう?」と、自分で自分を全否定してしまいます。

しかしセミナーの後に、たくさんの方が名刺交換をしてくださったり、生き生きとした表情で話してくださっている様子を見ると、恥ずかしいとかそんなことを言ってる場合じゃない。自分が提供できることは、すべて世の中に置いておくべきだろう、と、私はこれをやったほうがいいんだと思うわけです。

あなたも「自分は苦手(嫌い)だと思っている分野」でも「他者から褒められた経験」が、あると思います。必要とされているのならば、それを提供できるように努めることもまた、自然な感情の動きを伴った「やっておいたほうが良いこと」だと思うのです。

2つの柱がリンクする時がくる

だいぶ長くなってしまったので、最後の段落は一気に駆け抜けていきます。今回解説した2つの柱は相反するイメージがあるかもしれませんが、それを10年20年と続けていくと、その2つが組み合わさって1つになることがあります。

私の場合は、先ほど説明しましたが、読書と自分の起業体験などを組み合わせ、講師として解説すること、で「ひとつ」になりました。時には取材を受たり、セミナーという形で提供することで、仕事として報酬を得られるようになっていたわけです。 

私の場合は、あまり思考形態が優秀ではなく、実体験を通してしか理解することができないので、ここまで理解するのに10年ほどとかかってしまいました。しかし、ある程度しっかりした柱を育てるには「しかるべき時間と労力」が必要ですから、私にはこのくらいの時間が必要だったのだと思います。
 
さて、本当はこの半分位の内容で終わるつもりだったんですが、書き始めてみると、意外に長くなってしまいました。ここまで書いてみると、まだまだ掘り下げていけそうな部分も眠っていそうなので、機会があればまたどこかで解説してみたいと思います。今回は、ここで終了です。

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