【人生哲学】自分の「思い込み」に気がつける人はほとんどいない、からこそ。
あなたの「本当の問題点」は、そこではない
多くの人は、自分の「本当の問題点」に気がついていません。全く見当違いだったり、すでにある一定の完成度に達している部分などを「ここをクリアすればなんとかなる」と、時間を費やしてしまっています。
たとえば、長期間売り上げが低迷しているホームページを改善しようと考えたとします。本人(達)は「自分たちに不足しているのは、デザイン力だ。デザインをリニューアルしよう」「まずは、注目されるデザインにしなければダメだ!」と考えて、デザイナーを探して発注しリニューアルを試みます。
しかし、本当の問題点は「デザイン」だけではない場合が多いのです。文章かもしれない。ツールかもしれない。担当者の感性かもしれない。そもそも商品企画が時代に合っていないかもしれない。
長期間にわたって低迷している場合は「原因がひとつ」である場合は、まずありません。複数の要素を見直し、速度を上げて改善していく必要があるものです。しかし、本人(達)は「デザインが最大の問題点」と考えているので、そこにしか視点が集まりません。使える時間と費用をフル活用して「このデザインなら大丈夫だろう!」というサイトへリニューアルします。
その結果、見栄えがよいので「見てもらえる」デザインになるかもしれません。しかし「時本当の問題点」を改善せずに、デザインのみを工夫したとしても、結果にはつながりにくいものです。「改善するべきは、そこではない」からです。
私たちは「自分の思い込みを、信じたい」
私たちは「自分が見たいもの。聞きたいもの」だけを優先します。つまり「自分が問題点だと考えている部分」が、正解だと信じたいのです。その他の部分を指摘されても「それは大丈夫だと思う」「まずは、これをがんばりたい」と耳を貸さずにやり過ごしてしまいます。そのくらい「本当の問題に気がつく = 自分の思い込みを認識する」のは難しいのです。一部の「成長できる人たち」をのぞき、ほぼ全員が「それに気がつけない」ままに、時間を過ごしてしまうのです。
思い込みを捨てる、ということは、自分自身の性格を変える、ことと同じなのかもしれません。それを変えることは難しい。しかし、変えることができれば、一気に世界が広がっていく。
「オレのこの性格は、もう変えられない」
と、うそぶいたまま100歳まで生きていくのか。それとも、ちいさな変化を試行錯誤しながら痛みと回復そして、新しい場所へと足を踏み出していくのか。すべては「自分の思い込み」が出発点であり、また、到達点なのかもしれない。
今まで、散々「思い込み」で、たくさんのものを見落としてきた、自分自身の体験を通して、今私はそんな風に考えています。