【文章力を磨け】学校の成績だけで、才能を決めてはいけない。



「文章を書くのが苦手です。国語の成績も悪かったし、才能がないんですよね……」という相談を受けることがあります。この質問に対しまして、私自身の経験を踏まえて少しお話ししてみたいと思います。

まず最初にお話ししておきたい事は、私(佐藤)は国語の成績が5教科の中で1番悪かったということです。5段階評価で、一番よくて4だったと思います。小学校語5・6年生の時の担任の先生に添削してもらった時には「佐藤、お前の文章はよくないよ。面白くない」と厳しめに指導された経験もあります。

クラスメイトに作文が得意なT君という生徒がいたのですが「Tの作文を読んでみろ。こういう文章がいいんだ」などと言われました。そこで私も書き直してみるんですけど、自分では「なかなかよく書けたな」という部分があっても「ここが全然ダメだ」と、赤ペンで全部削除されてしまうんですね。そんな体験があったので「自分は文章を書くのが苦手なんだ」と子供の頃から思っていました。


今でこそ、クリエイターと呼ばれる仕事をしていますが、当時はそんな感じで「自分にはクリエイター方面の才能はない」と思っていたので、就職する時も全く別の方向へ進みました。そもそもそちらの方向へ進もうとさえ思わなかったのです。

ところが私の場合は、私が書いたキャッチフレーズがちょっとした賞をいただいて「自分にも少し、何かを書く力があるのかな」と思うきっかけがあったんですね。そして、雑誌の取材を受けた時に、ライターさんから「佐藤さんは、広告とかキャッチフレーズを書く才能がありますね。コピーライターとしてやっていけると思いますよ」などと盛り上げていただいて「自分にもできるのかな」と。そんな感じで、少しずつ仕事として文章を書くようになったのが、30歳過ぎてからなのです。決して早くないし、若手のころからバリバリに評価を受けていたというわけではないのです。


私と同じように、学校の成績が良くなかったから、とか「お前の文書は良くない」と言われてなってトラウマのようになっている人もいると思います。しかしそれはあくまでも学校の先生の視点からの指導であり、教科書の範囲での評価なので「表現する力」を正しく評価してるわけではないと思います。あくまでも「あるカテゴリーの中」での評価です。

これから文章力を磨いていきたいとか、何かを表現していく力を磨いていきたい人は、過去の評価や成績を気にせず、どんどんな挑戦していけばよいと思います。実際私がそうでしたから。自分ができる範囲で、丁寧に何度も書き直して10年20年とコツコツと続けていく。私は30代前半までかかりましたけれど、仕事をしながらでも同時並行で続けていけば「しかるべきレベル」に到達できるはずです。


その段階までくれば、自分が書いたものを読んで、面白いね、いいですね、と言ってくれる人が表れると思うんですね。そう言っていただける人がいたら、その人に向けて一生懸命書いていく。すると別の人から「こんなこと書いてもらえませんか」と頼まれたりするので、またそれに挑戦していく。自分のできる範囲でコツコツ続けていけば、学校の先生には評価を受けなかったかもしれないけれども、世の中には皆さんが書いた文章を読みたい、という人が増えていくと思います。私自身が、その具体例です。

それから「良い文章を読む」ということも絶対に必要です。何かを書きたい、表現したいのであれば、膨大な量の文章に触れていくことが必要です。たくさん文章を読んで触れていくことで、少しずつみなさんの中に言葉が染み込んでいって、その中から「自分らしい文章」が育っていくはずです。実際に書きたいと思うことの、3倍、4倍の文章に触れてしっかりとした土壌を育てていきましょう。

⧬筆者:佐藤のtwitter


【佐藤ゼミ】文章力を磨け


佐藤ゼミでは、文学作品を通して「考えるヒント」を提供していきます。夏目漱石・芥川龍之介・太宰治・宮沢賢治など、日本を代表する文豪の作品から海外文学まで、私(佐藤)が読んできた作品を取り上げて解説します。ぜひご視聴ください。そして何か気になる作品がありましたら、チャンネル登録&高評価で応援お願いします。こちら↓

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