網張温泉キャンプ場へ:岩手で夏キャンプ 二日目

夏キャンプ二日目「網張温泉キャンプ場」へ


夏キャンプ2日目。
先日テントを張った「妻の神キャンプ場」から車で移動すること約1時間30分。本日のキャンプ場は「網張温泉キャンプ場」である。

ここは予約制のキャンプ場なので、場所取りの心配がないから安心だ。夏休みシーズンのように混雑している時期に「予約してある」という安心感は大きい。テントがひしめきあう中で、さてどこにしよう・・・、とうろうろするのはなかなか寂しいものがある。ゆったりとした時間を楽しみにきたのに、場所の確保でせかせかしてしまったのでは本末転倒である。しかし今回は予約をしてあるから余裕だ。そんなわけで、途中で買い出しをしながらゆっくりとキャンプ場へと向かったのだった。



受付で手続きを済ませてから、指定された場所へ向かう。ここは荷物を降ろす時は車で乗り入れることができる。昨日の「妻の神キャンプ場」もギリギリのところまで車を入れることができたので、フリーサイトだけど実質オートキャンプのようなものだった。昔はそうでもなかったけれど、最近は「荷物の運搬が楽」という項目もキャンプ場選びのポイントのひとつになりつつある。なにせ荷物を増やさないように気をつけてはいるのだけど、ひとつひとつが結構な重さですからね。デスクワーク中心で、普段はマウスよりも重いものを持つことが少ないから(笑)キャンプ用品の運搬にはちょっとキツイものが…いやいや情けないですね。鍛えよう。

ほぼ貸し切り「露天風呂」

さて、いつも通りにテントを設置し、食事の準備を始める前に施設内にある温泉へ行く。夏休みということで混雑を覚悟して向かったのだけど、自分が行ったのは終了1時間前だったせいか、思っていたよりも客はまばらだった。露天風呂には自分しかいなかった。夏の強い日差しはすでに傾いていて、吹き込んでくる風が心地よかった。豊かな時間が過ぎていった。

幼稚園くらいの男の子がひとりで露天風呂にやってきた。そして大きな声で「ママー!」と、仕切りの向こう側にむかって呼びかけた。向こうから「なーにー?」と声が返ってきた。「熱いよ!」と言う。「熱いねー」と返ってくる。男の子は、熱い熱い、と言いながら内風呂の方へ戻っていってしまった。母親は、男の子が行ってしまってからも、何回かこちらに向かって話しかけてきたのだけれど、返事が返ってこないことに気づいたらしく、また静かな時間がもどってきた。


炭火と焚き火で、至福の時間

温泉からあがり、夕食の準備を始める。連れが食材の仕込みをしてくれているので、その間に炭火をおこすことにする。最近の着火材は優秀なので、炭をおこすのも楽になった。真ん中に着火材をおき周辺に丸めた新聞紙を並べて火をつける。しばらくすると炎があがり、真っ赤に焼けた炭ができあがる。僕は、この炭が真っ赤に焼けているのを見るのがわりと好きだ。風を送ると、ふわっ、と輝きを増す様子を見ていると、どこかわくわくするものを感じる。線香花火の色合いに似ているからかもしれない。

昨日は強めの雨が続いたので、火を起こさなかった(近くのレストランで食事をした。なかなかうまかった)から、今日は思う存分に楽しむことにする。今回は途中のスーパーで買ってきた、鶏肉と豚肉が絶品だった。いくらでも食べられる、というと大げさだけど口の中に放り込んでホクホクしながら食べていると、なかなか贅沢な気分になってくる。野菜もうまい。乾杯。

食事のあと、焚き火を楽しんでから散歩に出かけることにした。駐車所の方へ向かうと、そこには満天の星空が広がっていた。普段は見えることのない微かな光も、空一面にキラキラと輝いてみえる。ああ、天の川も見える。今年も見ることができた。この瞬間を楽しむために、数百キロも車を走らせて、ここにやってきたのだ。そっと地面に横になって空を見上げてみる。流れ星を探す。きっと見えるはず、と思いながら探す。至福の時間が流れていく。

キャンプの朝は早い

キャンプの朝

そして、キャンプ場の時間は足早にすぎ朝がやってきた。澄み切った空気の中で朝食を摂り、周辺を散歩するともう帰宅の時間となってしまっていた。ついさきほど設置したばかりのような気がするテントを、あっさりと畳んでいく。タープをはずしてテントのカバーを外そうとした時だった。テントの上の方に向かって大きな黒い固まりが動いているのが見えた。

おっ!と思わず声が出る。蝉がテントの頂点を目指して登っていたのだった。どうやらテントを木と間違えたらしい。これは困った。テントは畳まなければいけないし、そうかと言って手で触れるのもかわいそうな気がする。仕方がないので、カバーをそっと持って木の近くへ運ぶことにした。木の根元のあたりに移動させて、しばらく経ってから様子を見にいくと、元気に木を登っていく姿を見ることができた。たのもしい。この姿を見ることができただけでも、旅をしてよかったと思った。

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