最終回(高速バスで仙台→金沢への旅 No.17)

さらば、金沢


21世紀美術館で、今回の金沢旅の日程は終了となった。私たちはバスに乗り金沢駅へと向かった。冷たい雨が強目の風と共に降り続いていた。帰りの高速バス出発の時間までは、4時間ほど時間が空いていた。4時間と言えばけっこうな時間である。2時間の映画ならば2本見ることができるし、サッカーの試合ならば(延長がない場合)2試合ほど見ることができる。当初は、歩ける範囲を散策してみる予定だったのだが、この雨と風では難しいと判断し、駅ビルで出発までの時間を過ごすことにした。

4時間もあるなんて、意外と持て余すかと思ったのだが、駅ビルでお土産を買ったり雑貨を眺めたり、食事をしたり、荷物を整理などしているうちに時間が過ぎていった。連れは、ギリギリまで会社の人へのお土産を探していた。旅に出るたびに、結構な量のお土産を買っているので「会社の人達も、そんなにお土産を買ってくるの」と聞いてみた。すると「買ってくる人は買ってくるけれども、買ってこない人は買ってこない」とのこと。「ちなみに、一番買ってくる人はだれ?」と聞くと、すこし考えてから「自分かもしれない」と答えていた。まあそうだろうな、と思った。

スマホが、突然不調に

そんなことを話しながら、スマートフォンで撮影した写真を整理していると、突然調子が悪くなった。メッセージを送ろうとしても送信されないし、FaceTimeを起動しても使用することができない。全体的に動作がもっさりとして「何かちょっとおかしいな」という気配がした。

高速バスに乗車する時は「申し込み確認のメール」を見せなければいけないから、もしスマホが起動しなくなったら面倒なことになるな、と思った。今はスマホが一台あれば、旅先でも困ることがない。しかしそれは、スマホが故障してしまえば、一気に身動きが出来なくなるということでもある。あと数時間、バスに乗車するまでは動いてくれよ、と思いながら、メッセージを送ったりアプリを立ち上げたりしてみる。やはり動作がおかしい。再起動しても、エラーになって先に進めない。

とりあえずカメラは正常に動作していたので、金沢で最後の記念写真を撮った。駅に設置されていた「ひゃくまんさん」である。


バス乗り場へ移動、そして出発

そうこうしているうちに、高速バスの出発時刻になったので、指定のバス乗り場へ向かった。バスは定刻通りにやってきた。列に並び、スマホのメールを立ち上げ、画面を運転手の方に見せ、名前と席を確認されてから乗車する。よし、これで今回の旅における、スマホの仕事は終了だ。ここからは、たとえ不具合がひどくなっても、あとはなんとかなる。ひとまずほっとしながら、席の番号を確認してシートにつく。

ここからまた、9時間のバス移動となる。ほんのつい数日前に9時間かけて、金沢にやってきたばかりだというのに、また同じ行程を逆戻りしなければいけない。往復で18時間越えのバス移動。いやいや余計なことは考えないでおこう。この最後の戦いに勝って、この金沢の旅を無事に終了させるのだ。

全員の乗車手続きが済み、バスは静かに走り始める。耳栓とアイマスクを取り出して装着する。身体はそれなりに疲労していたので、このまま眠れるかと思い一時間ほど揺られてみたが、やはり眠れそうな気配は無い。少々迷ったが、帰りも睡眠改善薬を使用してみることにした。

睡眠導入剤の効果を実感

二回あった休憩の度に目が覚め外に出たから、熟睡していたとはいえないだろう。それでも、なんとなくぼんやりと、うたた寝をしているような感覚になるので、気分はだいぶ楽だ。前の人がシートを全開に倒していたので、足が若干窮屈にはなったけれど寝返りを打てないほどではない。なるべくシートに全身を密着させるようにして、水分もこまめにとっていたせいか、腰などが痛くなることもなかった。

大学生のころに利用していた高速バスとは、設備が段違いに向上したことで、だいぶ過ごしやすくなった、というのが今回の感想である。アイマスクや耳栓などを使用することで、個人的には周囲の物音が気になることはなかった。


なによりも今回は、睡眠改善薬の効果を実感できたことが大きかった。自分のように、バスの中で眠れない人は、試してみるのもよいかもしれない。自分の場合は、往路で使用して服用してから6時間後には目が冴えた状態になったので、6時間以上バスに乗る場合は利用してみようと考えている。

ほぼ予定通りに、仙台駅に到着

高速バスは、連休の渋滞に巻き込まれることもなく、順調に走行し、ほぼ予定通りの時間に仙台駅に到着した。バスを降り、仙台駅構内を歩いていても、まだ旅が終わったような感じがしなかった。これからまた電車に乗り換えて別の場所へ行く。そんな気さえした。しかし現実は、これで旅の日程は全て終わりなのだ。いや終わりではない。「自宅に着くまでが、旅なのです」と、小学校の時の校長先生の言葉を思い出しながら改札を通り、見慣れた車両に乗り込んだ。(高速バスで仙台→金沢への旅 おわり)

後日談

今回は片道9時間、往復18時間と、今まで利用した高速バスの中で最長のプランとなった。利用する前は、腰や背中に痛みがこないだろうか、と心配していたのだが、幸いにして旅が終わってから、体調が悪くなることもなく調子のいい旅ができたと思う。

「また、このようなバス旅をする?」

と、質問されたならば、積極的に「高速バスで旅をしよう!」と考えることは、ないかもしれない。しかし、そこまで嫌、という印象もない。行ってみたい場所があり、そこへは高速バスがお得で便利ならば・・・たぶん、またいつの日か・・・しばらくは遠慮したいが・・・そのうちなら利用してみたいと思う。うん、とりあえず「高速バスの移動 = 苦痛」という印象は、だいぶ薄れたことは確かだ。なにごとも、過去の印象だけで決めることなく、体験してみることが大切だと感じた時間でした。


(後日談2)金沢駅の中川政七商店で購入した、姫だるまみくじ。きょとんとした表情が、和みます。旅の思い出として、自宅に飾っています。




【目次】高速バスで仙台→金沢への旅

高速バスで仙台→金沢への旅 No.1(出発前夜)

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