特別名勝 兼六園へ(高速バスで仙台→金沢への旅 No.14)
文化財指定庭園 特別名勝 兼六園へ
兼六園は、金沢について調べた時「おすすめの場所」として、ほとんどの観光案内に大きく取り上げられている観光スポットである。しかし今回自分は「兼六園は天気が良ければ行きたいけれど、天気が悪ければどうしようかな」と、考えていた。春の冷たい雨に降られながら庭園を回るのは、ちょっと遠慮したいと感じていたのだった。絵に描いたような軟弱さである。
食事を終えた時点で、小雨が降り始めていた。天気予報では午後から「強めの雨」だったので、少し怪しい様相である。今くらいの雨模様ならば大丈夫そうだけど、これより強くなったならばどうだろう。そんなことを考えながら、しばしバスに揺られ兼六園に到着した。
結論から書いてしまおう。予想以上に、魅了されている自分がいた。自分は日本庭園には詳しくないのだが、それでも「ああ、この方向から見ると様々な要素が見事に配置されている」と素人ながらに感じる風景が、至る所に存在した。雨が降りそうなくらいで、断念しないでよかった。
天気予報通り、兼六園に到着した頃から雨が落ち始めた。春の冷たい雨、というよりは、静けさを感じる雨だった。私たちは、途中で購入してきた100円の傘をさして歩いた。水面にできる波紋が綺麗だった。
食事を終えた時点で、小雨が降り始めていた。天気予報では午後から「強めの雨」だったので、少し怪しい様相である。今くらいの雨模様ならば大丈夫そうだけど、これより強くなったならばどうだろう。そんなことを考えながら、しばしバスに揺られ兼六園に到着した。
結論から書いてしまおう。予想以上に、魅了されている自分がいた。自分は日本庭園には詳しくないのだが、それでも「ああ、この方向から見ると様々な要素が見事に配置されている」と素人ながらに感じる風景が、至る所に存在した。雨が降りそうなくらいで、断念しないでよかった。
天気予報通り、兼六園に到着した頃から雨が落ち始めた。春の冷たい雨、というよりは、静けさを感じる雨だった。私たちは、途中で購入してきた100円の傘をさして歩いた。水面にできる波紋が綺麗だった。
日本三名園「偕楽園」の思い出
偕楽園、後楽園、そしてここ兼六園を総称して「日本三名園」と呼ぶらしい。自分は小学五年生の時に、偕楽園へ行ったことがある。しかし全くと言っていいほど、その当時の記憶がない。お土産やさんで、ガマの油が売られていて、友人がそれを買っていた記憶だけが、ぼんやりと残っている。わりと小さな容器に入っていて「これ、使ったらすぐになくなりそうだね」「貴重だから、もったいないな」などと話したような気がする。せっかく、偕楽園へ行ったとしても残った記憶が「ガマの油」というのは、我ながら苦笑いするしかないが、小学生ならば仕方がないとも思う。
今回、兼六園にやってきたので、後楽園へ行けば日本三名園すべてを訪問したことになる。後楽園のある岡山へは、まだ一度も行ったことがないので「いつか行ってみたいリスト」に登録しておこうと思う。後楽園へ行くことができたなら、あらためて偕楽園を再訪してガマの油以外の思い出を作ってみたいと思う。
日本最古の「噴水」
兼六園をぐるりと回り、まもなく一周というあたりで雨が弱まってきた。なんとか天気がもってくれてよかった、と思いながら噴水の前に到着した。最初は「ああ、噴水だな」という印象しかなかった。ところが説明を読み、これが「日本最古」といわれる噴水であり、さらに高低差を利用した水圧で吹き上がっている(人工的な動力が使用されていない)ということを知ると、途端に興味が増してくる。
情報を知ることで、目の前の風景に価値が付加されていく。「普通の噴水」が「日本最古の噴水」に変化する。いやはや案内を見落とさないでよかった。そして事前に情報を確認しておく大切さを再確認したのであった。
この噴水が完成した時は、みんな歓声を上げたのだろうな、と想像してみる。「やりましたね!」と肩を叩きあったのだろうか。いや以外と冷静に「うむ」と職人気質に、うなづきながら静かに眺めていたのだろうか。そのようなことを考えながら、兼六園をあとにした。(つづく)