高速バスで仙台→金沢への旅 No.1(出発前夜)

高速バスに9時間? 絶対無理!

仙台から金沢までは、高速バスで約9時間の行程である。9時間もの間、シートに座って「じっ」としていなければいけない。さらに往復となると18時間である。若い学生のころであれば、まだ耐えられたかもしれない。しかし40代となった自分が、それを乗り越えられる気がしない。いや乗り終えたとしても、腰痛やらなにやらに苦しみ、日常生活にもダメージが残りそうだ。

なにより自分は「旅先で眠れない」タイプの人間である。眠れなくてイライラして、さらに眠れなくなる人間である。高速バスで寝られる気がしない。睡眠不足と身体の疲労で、せっかくの旅が台無しになる可能性すらある。

・結論 高速バスの旅は、自分には不向き!

ずっとそう考えてきたし、大学生の時に帰省で高速バスを利用した時を最後に「高速バスで旅をしよう」と考えることもなかった。そう、つい先日までは。

「よし、高速バスで金沢へ行こう!」

しかし人間というものは、時として不可解な思考と行動をするものである。あれほど頑なに拒否していた「高速バスの旅」を計画することになるとは、人生わからないものである。

きっかけは2019年5月のゴールデンウィークが10連休だったことである。せっかく長い休みなのだから、時間を上手に活用した旅をしよう。よし、時間が必要な旅といえば高速バスだ。うん、休みも長いし挑戦するなら今しかないのではないか? ではどこへ行こう? 仙台から高速バスが出ている地域で、まだ行ったことがない場所。よし金沢だ。金沢へは一度行ってみたいと思っていたし、ちょうどいい。連れに相談してみるか。

ゴールデンウィークに、高速バスで金沢へ行こう」
「いいね」

決定した。そして決定と同時に「ほんとうに大丈夫か?」という不安も湧き上がった。しかし金沢へ行こう、という気持ちと「往復18時間以上も、高速バスに揺られた場合、自分はどのような状態になるのだろう?」という好奇心の方が勝ったこと、そして色々な意味で挑戦するなら今しかない、と考えて実行することにしたのだった。

残席わずか! しかも帰路は連休最終日のみ!

さっそくネットで予約状況を確認する。長距離の移動だし、どれだけ利用者がいるのだろう。意外と空席が多かったりして・・・などと考えながら調べてみると、ゴールデンウィーク中はほぼ満席状態。予約可能な日程でも、残席は1〜2席という状況だった。にわかに焦りつつ日程を確認すると、行きの便は手頃な日程で予約できたのだが、帰りの便で予約が可能な日は連休最終日の夜のみ。つまり、高速バスで到着した朝に、そのまま仕事へ向かうというスケジュールになってしまう。さすがにこれはキツイ!

が、しかし現段階では、この便しか予約が取れない。とりあえず押さえておくことにして、他の日程でキャンセルが出たら変更しよう。そう考えてギリギリまで確認してみたのだが・・・ご想像の通り、最後までキャンセルが出ることはなく、この日程で実行することになったのだった。まあ、どうせならとことん厳しい内容の方が面白いし、とポジティブに考えて当日に備えることにした。

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