【北海道旅 2日目(1)】函館名物、イカはさすがの旨さ。【函館朝市】


朝食を済ませて、函館朝市へ

 若い頃は旅先で眠れなかった。初日の夜は全く眠れず、ほぼ徹夜で2日目を迎えることが多かった。いわゆる「枕が変わると眠れない」というやつである。面倒な性格である。ところが、40代になってから旅先でも眠れることが増えてきた。そして最近では、初日でもぐっすりと眠れるようになった。神経が図太くなることによって、失うものも増えてくるだろうけど、旅先では眠れた方が良い。これも年齢を重ねるメリットだと、プラスに考えるようにしよう。

 函館初日の夜も、無事にぐっすりと眠ることができた。北海道だから寝ている時に寒くないか、と身構えていたのだが、ホテル内は空調が効いているし、いつも通り過ごすことができた。朝起きて窓を開ける。遠くのほうに海が見える。青い空が見える。今日もいい天気だなと思う。

 今回のホテルは朝食付だったので、身支度を整えてからホテルの中のレストランへ行く。私は普段朝食を食べない。基本的に昼と夜、2食の生活をしている。学生の頃からそのような食生活をしているので、朝はあまり腹が減らない。
 ところが不思議なもので、旅をしてる時は朝からやたらと腹が減る。今日は朝から胃腸が活性している、という気分になる。今朝も腹が減っていたので、食事をしっかり食べた。これで1日しっかり歩けるだろう。

本日の宿泊地「ホテルニューオーテ」へ

部屋に戻り荷物を片付けてから、チェックアウトする。まず最初に向かったのは、本日宿泊する「ホテルニューオーテ」である。まず最初にチェックインをし、荷物を預かってもらうつもりである。外に出ると、強めの風が体を押してくる。風がある分、体感温度は低いけれども、これなら薄手のジャケットを羽織るだけでしのげそうだ。

 今回北海道旅行を計画した時、以前北海道に住んでいた人に服装を相談したところ、ある程度防寒したほうがいいかもしれない、といわれて迷ったのだが、荷物は減らしたいしコートが邪魔になりそうだったので、薄手のスプリングコートしか持ってこなかった。しかしこれならば、大丈夫そうだと思う。
 旅先でストレスを感じるのが寒さである。そこに雨が降ったら惨めな気分になる。しかし今回の北海道旅行の間は天候には恵まれそうなので、たぶん楽い旅になるだろうと思いながら函館駅へ向かって歩く。

 向かう途中、近くを歩いていた女性2人が突然前の方へ向かって走り出した。どうした? と思い彼女たちが走っていく方向を見ると、コナンのイラストがラッピングされた市電が走っているのが見えた。なるほど、あれか! と思いスマホを取り出して黄色い消火栓と一緒に写真をとった。また遭遇する機会があるだろう、と軽く考えていたのだが結局その後、コナン電車を見かけることがなかった。貴重な出会いとなった。


 ホテルニューオーテ、は函館駅前から数分のところにあった。外観を見た段階では、ちょっと古めのホテルかな、という印象だった。ところがエレベーターに乗りロビーに到着した段階で、その印象は一変した。確かに設備は古い。しかし内装は程良いレトロ感が漂っていて昭和のよき時代を見てきたホテル、といった印象を受けた。むしろ好みの雰囲気だった。

 受付の方も、落ち着いた笑顔の女性の方で落ち着いた気分になった。まだ午前中で部屋を見ることはできないのが、もうすでにここで良かったと感じていた。ホテルも人間関係も第一印象が重要である。私のように「少しでも長く遠くへ旅をしたい」タイプの人には、おすすめのホテルだと思う。

 荷物を預かってもらい身軽になったところで、早速函館の朝市へ行くことにする。ホテルニューオーテのwebサイトに「函館朝市に一番近いホテル」と記載されているが、このフレーズ通りホテルの正面が函館朝市であった。通りの向こう側に渡れば、そこが朝市なのである。利便が良すぎる。

 さっそく朝市へ向かい、ぐるりと周囲を歩く。敷地内に設置されているコナンのスタンプを探しキョロキョロしていると、近くにいた店の人が「コナンのスタンプは、むこうの方だよ」と教えてくれる。ありがとうございます、と教えてくれた方へ行きスタンプを押す。
 今回、スタンプラリーに参加して思ったのだが、1つスタンプ押すとなかなかの達成感を得られる。一仕事終えた(ただスタンプを押しているだけなのだが)気分になる。これからも旅をする時に、機会があればスタンプラリーに参加してみようかなと思う。

※ニューオーテは右側の建物。そのすぐ前が函館朝市

函館といえば「イカ」。

 既にホテルで朝食を済ませてしまったので、今朝はここで食べる予定はなかった。しかし、フードコートで、イカの刺身が食べられるので「函館といえばイカ! イカならば全然食べられる!」と、一人前注文して2人で分けて食べた。確かにうまい。程良い甘味と透明感のある味。そしてコリコリとした食感。既にホテルで朝食をとったので、お腹は空いていなかったのだが、全然大丈夫。これは別腹だ、とイカを堪能する。明日の朝食は、朝市で海鮮丼を食べる予定にしている。さらに期待値が高まる。 

 それから実家へのお土産に、海産物の詰め合わせを選んだ。店員さんが話し上手な人で、商品を選びながら、最近の市場の様子や、オーバーツーリズムの話題から外国人観光客の現状などを色々と教えていただいた。ニュースで聞く内容と現地の情報は、違った質感の内容が多いもの。今回も興味深い話を聞かせていただくことができた。
 宅急便の手配をし、支払いを済ませた後「また会いましょう」と声をかけていただいた。荷物が届いた時、今日のこの時を思い出すだろう。これも旅の醍醐味のひとつだ。

スタンプラリーで、ステッカーをゲット!

 市場を出て観光案内所へ向かう。本日分の「函館市電1日乗車券」を購入し、すでにスタンプラリーのスタンプが5つ集まっていたので、コナンのステッカーと交換してもらった。
 そういえば、と急に思い出す。以前、長野の野沢温泉を旅した時にもスタンプを集めて景品のタオルと交換してもらったことがあった。そういえばあのタオル、クローゼットにしまってあったよな、と数年前の記憶を探る。今度、実家に帰った時に探してみようと思う。

 ステッカーを鞄にしまい、次の目的地に向かうために函館市電に乗る。2日目ともなるともう手慣れたものである。初日は、どうすればいいんだ? どちらに並べばいいんだ? と少々戸惑ったが、2日目ともなると手慣れたものである。いかにも、市電には何度も乗ってます、といった振る舞いで順番を待つ。今日は、函館市内を徒歩と市電で観光する予定である。(つづく

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