にし茶屋街から近江町市場へ(高速バスで仙台→金沢への旅 No.13)

金沢の旅 最終日

旅をする度に思うのだが、旅は実際に現地で過ごす時間よりも、準備をしている時間の方が長い。計画から、宿や移動手段の手配、仕事の調整などなど、だいたい一ヶ月ほどかけてコツコツと準備を進めていくのだが、現地では「あっ」というまに時間が過ぎてしまう。

もちろん準備の時間や、こうやって旅から帰って文章にまとめている時間も、それぞれの楽しさがある。思い出はずっと残るから、旅の時間は一生分の価値があるとも言える。それでも、現地での「時間が過ぎる早さ」には、もう少しなんとかならないのかな、と思ったりする。いや、こんなことを考えたところで、なんとかなるものではないんですけどね。

そんな答えの出ないことを考えているうちに、今回の金沢旅も最終日となった。前日までは、天気にもめぐまれたし、連日10キロ以上徒歩で移動したせいか、いつもは寝付きの悪い自分が夜はぐっすりと眠ることができた。体調もいい。最終日は、早めにチェックアウトして、最後の一日を充実した時間にしていこう。そう思っていたのだが・・・。

にし茶屋街で、おみやげを

と、さも何かあったように書いてみたのだが、実際はとくにトラブルもなくスムーズなスタートになった。ホテルで朝食を済ませ、まず最初に向かったのは、初日も訪問した「にし茶屋街」である。まだ早い時間帯だったので、歩いている人の姿も少なく、これならゆっくりと買い物ができるように思えた。


ところが、店内に入ると、すでに中は自分たちと同じ観光客で賑わっていた。とりいそぎ自分たちも「甘納豆かわむら」さんと「落雁 諸江屋」さんを回って、おみやげを購入した。

実は(と、わざわざ強調するほどのことでもないのだが)今まで自分は、甘納豆と落雁があまり得意ではなかった。嫌いではないけれど、自分から進んで食べるお菓子ではなかった。ところが今回、かわむらさんと諸江屋で試食をしたところ、どちらも美味しく感じられたので、調子に乗ってお土産ではなく自分の分まで買ってしまった。

それにしても、落雁の造形(デザイン)は、ほんとうに美しいですね。時間を経て磨き続けてこられた、シンプルだけど重厚で繊細な趣を感じます。機会があれば、くわしく学んでみたい。そう感じました。

近江町市場 ふたたび

にし茶屋街を出て、一旦バスで駅前へ移動。駅のコインロッカーに荷物を預けたあと、バスの一日フリー乗車券を購入。さて、次に向かうは「近江見市場」である。そう、昨日はあまりの混雑で立ち食いしかできなかったので、もう一度行ってみることにしたのだった。そして、この計画は見事に正解だった。昨日と比較すると、あきらかに人の量が減っている。天候なのか(小雨だった)日程なのか時間帯なのかはわからないが、とりあえず昨日のように移動するだけでも大変な状況ではない。そして・・・。


待ち時間なしで座れた! にぎり寿司を注文。なんと、あら汁がついて1280円(税別)という、お得感。もちろんうまい!「せっかく金沢に来たのに、寿司を食べずに帰るのは残念だ」と思っていたので、もうこれで思い残すことはない。満足だ。

今回は、初日の混雑時は早々に諦め、翌日に時間をずらして再チャレンジしたことが勝因だったと思う。そのような意味でも「食べられてよかったね」と、連れと喜びを噛み締めながら、美味しい昼食を堪能したのだった。

旅先で食事をする時は、1時間早めか、2時間遅め


食べ終わってから外に出ると、市場はすでに人で溢れていた。もう少し、市場に来るのが遅かったならば、スムーズに食事をすることができなかったかもしれない。「旅先で食事をする時は、1時間早めか、2時間遅め」が自分の経験則から導き出した法則なのだが、今回もこの法則はうまく機能できたようである。そして、満たされた腹と心とともに、次に向かうのは兼六園である。(つづく

【目次】高速バスで仙台→金沢への旅

高速バスで仙台→金沢への旅 No.1(出発前夜)

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