【PlayStation4】を、もらった話。(15年ぶりのグランツーリスモ)

プレイステーション4を、譲ってもらう

この前、弟から「PlayStation4」の本体を譲ってもらった。プレステ5を購入したので不要になった4を譲ってくれたのだった。誕生日でも記念日でもないのに、プレゼントをもらった気分だった。ありがたい。

ちなみに私は「初代PlayStation」を発売日に購入した世代である。その時はまだ大学生だったので、アルバイトをして手にした金をにぎりしめて購入したプレステとソフトを購入し、それこそ徹夜で遊んだ記憶がある。


初代プレイステーションの思い出

初代プレステと同時にはじめて購入したソフトは「リッジレーサー」だった。デビルカー(通称ゴキブリカー)がかなりの強敵で、これを倒すために躍起になり軽く指が腱鞘炎のようになったりもした。当時の私は、そこそこゲーマーだったので、わりと早い時期にデビルカーを抜くことができた。デビルカーに勝つと、この車に乗ることができるので、友人知人から「本当に抜けたのか?」「データをコピーさせてくれ」などと言われたのも、良い思い出である。

リッジレーサーと同時期に「A列車で行こう4」も購入した。このゲームには「自分が作った街を、電車に乗って移動」できる「車窓モード」があって、これにものすごくはまった。車窓モードから眺めた時に「うつくしい風景」になるようにイメージしつつ建設を進めていくのが楽しくて、今となってはおそろしいほどの時間を費やしたと思う。

そして次に・・・と、初代PlayStationの話を書き出したら、自分でも驚くほどに様々な思い出が蘇ってきた。当時はセガサターンも購入したし、バーチャファイターで対戦するためにゲームセンターに入り浸ったこともあった。書こうと思えば、とめどなく書くことができそうだ。しかし、今回はPlayStation4の話なので、ここでいったん戻そうと思う。


なぜ、私は「ゲーム」をやらなくなったのか?

さてPlayStation4である。学生時代にはPlayStationで遊び尽くしていたものの、社会人になってからは、ほとんどゲームをしなくなってしまった。インターネットが家庭に普及し始めた頃だったので、そちらの世界の方が楽しくなってきたことや、給料をもらって少し資金に余裕ができたことで、ゲーム以外の趣味に興味が移ったこと。そして起業してからは、目の前の仕事に忙殺されてゲームをする余裕を失ってしまったからだろう。

一応、PlayStation2は自宅にあったので、ときどき遊んだりはしたのだが以前のように夢中になることはなかった。そして気がつくと平成は終わり令和に元号は変わり、当時の大学生も40代となった。連れもゲームはやらないので、正直なところ「PlayStation4をもらっても、たぶん、やらないかも」と思っていた。そんな感じであった。

しかし実際に本体を手にしてみると、せっかくもらったわけだし何か試してみるのも悪くないだろうと思った。そこでプレステ4用のソフトを検索してみたところ「グランツーリスモ」がラインナップされているのを見つけた。おお「グランツーリスモ」か。初代プレステで遊んでいたタイトルが現役なのか、と懐かしさで顔がほころんでしまう。よし、これをやってみよう。


グランツーリスモSportsを購入

数日後、ネットで購入した「グランツーリスモSPORT」が届く。プレステ4の電源を入れて、ディスクを本体に挿入。この瞬間、ここに書いているような大学生の頃の記憶がフラッシュバックする。当時住んでいた、本や雑誌が散乱している6畳ワンルームのアパートの風景が頭に浮かぶ。あの部屋には、今どんな人が住んでいるのだろうか。

そんなことを考えながら、色々と表示されるメニューの中からレースモードを探して遊んでみる。グランツーリスモをプレイするのは、だいたい15年ぶりだというのに、あっというまに操作方法を思い出しレースに集中できた。正直「今ゲームをやっても、もう全然できないだろう」と思っていたのだが、そんな私でもそこそこ普通に楽しむことができる。

ブレーキングやアクセルのタイミングを微調整していくと、ちゃんとタイムが縮まっていくのが面白い。昔のゲームのように「インベタでライバルカーにぶつけながらコーナリング」という感じではない。きちんと考えて修正すると、ちゃんと答えが出る感じだ。

リアルさとゲームの面白さのバランスがいいし、私のようにひさしぶりに遊ぶようなレベルの人間でもすぐに馴染むことができる。さすがにロングセラーのゲームというものは、すごいものだ。色々と工夫され進化しているのだな、と画面いっぱいに広がる美しい風景を眺めながら、しみじみとしたのだった。


「あの頃には、もどれない」という憂鬱

その日は1時間ほど、遊んでみた。いわゆる「お値段以上」に楽しめたのだが、それと同時に「もう、以前のように夢中になれない」であろう自分自身を確認した。もちろん、その原因が「ゲームそのもの」にあるわけではない。おそらく、年齢による集中力の欠如や、感性の衰え、そして他にも楽しみたいことがある、など様々なところに理由があるのだろう。肩こりがひどくて、同じ姿勢を保てない身体の老化現象も大きいだろう。

そしてなによりも「あのころの自分には、もう戻れないのだ」というノスタルジックな気分がいまひとつ踏み込めない原因だった。理屈ではなく感情として「なんとなく、せつないような」気分に触れてしまうのだ。まさかゲームをしていて、このような気分になるとは思わなかったのだが(笑)とりあえず、今のこのようなことを感じているということを、ここに記しておく。

そのような、なんだかよくわからない気分を抱えつつ、せっかくなのでもう少しゲームをやってみようと思う。「グランツーリスモSPORT」は、もう少しやり込んでみたい。ネットでも対戦できるようなのだが、現役ゲーマーの邪魔になりそうなのでたぶん参加はしないだろう。そして機会があれば、他のソフトも手に入れてみよう。まだまだ知らないゲームはたくさんあるわけだし、新しい技術を使ったゲームも開発されていくだろう。そんなことを考えてみると、また少し楽しみが増えたような気がするのだった。


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