経営者のための「5G」入門 私たちは何を準備すべきか?
この記事では、起業家・経営者の視点から、5Gについての全体的な理解、歴史、そしてこれから何を準備していくべきなのか、を考察してみたいと思います。
「5番目という事は、1から4もあるのですか?」 はい。もちろん存在します。そして、起業家・経営者にとって、1Gから5Gまでの流れ、つまり世代が1つ上がるごとに、どのような変化が起きたのかを把握しておくことが、これからの時代を考えていく時に、大切になってくると私は考えています。
では1Gから4Gまでの流れを、ざっくりと振り返ってみましょう。
1G = アナログ通信 音声通話のみ
1Gはアナログ通信です。つまり「音声通話のみ」の仕様です。ここがすべての出発点になります。
2G = デジタル通信へ データ通信が可能に
2Gでは、デジタル通信となりました。デジタル(データ)通信になると、音声だけではなく「メール」などのテキスト、インターネットが使えるようになります。「話すだけ」だった携帯電話に、文字情報を利用できるという新しい機能が追加されたわけです
3G = デジタル通信の高速化 スマホの登場
そして4G。より高速通信が可能になり、大きなデータや動画の利用が拡大されることになりました。この段階で、携帯電話の利用目的が「音声通話からデータ通信へ」とシフトします。テキストだけでなく、画像や動画で情報を確認できる段階になったわけです。
5Gの3つの特徴について確認してみましょう。
1)高速大容量。
現在の通信システムより、桁違いの高速通信が可能になります。2時間の映画をダウンロードするのに、わずか数秒で完了する早さとか!
2)低遅延
いわゆる「タイムラグ」がなくなります。誤差がなくなるため、自動運転など「わずかな差が事故へつながる」分野への利用が見込まれています。
3)多数同時接続
スマートフォン、パソコンなどの端末を始めとして、家電など、あらゆるものがインターネットに同時接続が可能となります。
私は個人的に、3)多数同時接続が、今後の社会の仕組みや生活に大きな変化をもたらすのではないか、と考えています。
例えば、現場でAIロボットが作業をしているとします。トラブルなどがあり情報が必要になった時には、多数同時接続しているクラウドにアクセスして、対応策を入手します。クラウドには、世界中から集まった最新の情報や知見が最新の状態にアップデートされているため、高速で適切な対応が可能になります。
これは「人間の仕事をAIが奪う」というレベルの話ではなく、人間では不可能なレベルの仕事をAIがこなしていく。それも常に「最新の状態にアップデート」された情報で対応が可能になるわけです。
まだ未知の部分が多く、未来を予想することはできませんが「社会の仕組みが変化する」存在になることは、たやすく想像できると思います。
初期の段階では、コストの関係等で躊躇していた諸外国ですがIoTの概念が認知されたことや「5Gで、大きなビジネスチャンスが生まれる」と判断したことによって、急速に導入が進み、気がつくと日本を追い越してしまったというのが現状なのです。日本は5Gに関して「始めるのが遅かった」わけではなく「始めるのは早かったけれど、一気に追い越された」と考えるのが適切のようです。
さて、ここで筆者の体験を組み合わせて、個人的に考察してみましょう。私がiPhone3GSを購入した時、私の周囲の人たちは「それ、新しいゲーム機?」とか「面白そうだけど、自分はまだ、ガラケーでいいよ」などと言っていたものです。ところが数年もすると、ほとんどの人がスマートフォンに乗り換え、文字通りあっという間に浸透していきました。
新しい技術(世代)は、遠くからゆっくりと近づいてくるように感じられます。しかしいちど火がつくと、加速してる状態も見えないようなスピードで、一気に広まり、世界を塗りつぶしていきます。まるで何年も前からそこに存在していたかのように。もう「それなしの生活が想像できない」ほどに。ほんの30年前の世界が、100以上も昔の世界であるかのように。
一度離されてしまうと、追いつくだけでエネルギーを消費してしまい、巻き返すことは難しくなるかもしれません。今回、ここに紹介したことは「ざっくり」とした内容にすぎません。すでに価値観の変容と対応は始まっています。
これをチャンスと捉えるか、今までと同じ視点に留まるのか。少なくとも、これからの未来と仕事を作る経営者にとって、同じ椅子に座り続けていることだけは、避けなければいけないようです。
・以上の内容を、動画で解説してみました。基本的に「聞き流し」でも理解できるような構成にしてありますので、移動の途中などに聞いてみてください。
参考図書「5Gビジネス最前線(技術評論社)」
関連 iPhoneSE2は買いか?待ちか?
MVONでも5Gが使えるのか?
mohamed HassanによるPixabayからの画像
起業家・経営者のための「5G」入門
5Gの「5」は、5番目という意味です。Gはジェネレーション(Generetion =世代)のG。つまり5Gとは「5番目の世代」つまり「5世代目のモバイル通信規格」という意味です。
5G = 5番目のモバイル通信規格
「5番目という事は、1から4もあるのですか?」 はい。もちろん存在します。そして、起業家・経営者にとって、1Gから5Gまでの流れ、つまり世代が1つ上がるごとに、どのような変化が起きたのかを把握しておくことが、これからの時代を考えていく時に、大切になってくると私は考えています。
1Gから4Gまでを、振り返ってみる
では1Gから4Gまでの流れを、ざっくりと振り返ってみましょう。
1G = アナログ通信 音声通話のみ
1Gはアナログ通信です。つまり「音声通話のみ」の仕様です。ここがすべての出発点になります。
2G = デジタル通信へ データ通信が可能に
3G = デジタル通信の高速化 スマホの登場
3Gではデータ通信が高速化されました。そしてこのタイミングで、スマートフォンが登場し、携帯端末の形態が「ガラケー」から「スマートフォン」へと移行を開始します。スマートフォンを利用することで、大判の画像や動画を利用できるようになり、よりリッチな情報の入手と交換が可能になりました。
4G = テキストから、動画へ
mohamed HassanによるPixabayからの画像
そして、5Gへ
そしてこれから始まろうとしている5Gには、どのような特徴があるのでしょうか?5Gの3つの特徴について確認してみましょう。
1)高速大容量。
現在の通信システムより、桁違いの高速通信が可能になります。2時間の映画をダウンロードするのに、わずか数秒で完了する早さとか!
2)低遅延
いわゆる「タイムラグ」がなくなります。誤差がなくなるため、自動運転など「わずかな差が事故へつながる」分野への利用が見込まれています。
3)多数同時接続
スマートフォン、パソコンなどの端末を始めとして、家電など、あらゆるものがインターネットに同時接続が可能となります。
私は個人的に、3)多数同時接続が、今後の社会の仕組みや生活に大きな変化をもたらすのではないか、と考えています。
例えば、現場でAIロボットが作業をしているとします。トラブルなどがあり情報が必要になった時には、多数同時接続しているクラウドにアクセスして、対応策を入手します。クラウドには、世界中から集まった最新の情報や知見が最新の状態にアップデートされているため、高速で適切な対応が可能になります。
これは「人間の仕事をAIが奪う」というレベルの話ではなく、人間では不可能なレベルの仕事をAIがこなしていく。それも常に「最新の状態にアップデート」された情報で対応が可能になるわけです。
まだ未知の部分が多く、未来を予想することはできませんが「社会の仕組みが変化する」存在になることは、たやすく想像できると思います。
現在の日本の5Gの状況からの考察
昨今のニュースを目にすると、日本は世界と比較して、5Gの普及で遅れをとった印象を受ることが少なくありません。しかし、もともと日本は、2020年のオリンピック開催に向けて、初期の段階で5Gの導入に動き出していました。初期の段階では、コストの関係等で躊躇していた諸外国ですがIoTの概念が認知されたことや「5Gで、大きなビジネスチャンスが生まれる」と判断したことによって、急速に導入が進み、気がつくと日本を追い越してしまったというのが現状なのです。日本は5Gに関して「始めるのが遅かった」わけではなく「始めるのは早かったけれど、一気に追い越された」と考えるのが適切のようです。
さて、ここで筆者の体験を組み合わせて、個人的に考察してみましょう。私がiPhone3GSを購入した時、私の周囲の人たちは「それ、新しいゲーム機?」とか「面白そうだけど、自分はまだ、ガラケーでいいよ」などと言っていたものです。ところが数年もすると、ほとんどの人がスマートフォンに乗り換え、文字通りあっという間に浸透していきました。
新しい技術(世代)は、遠くからゆっくりと近づいてくるように感じられます。しかしいちど火がつくと、加速してる状態も見えないようなスピードで、一気に広まり、世界を塗りつぶしていきます。まるで何年も前からそこに存在していたかのように。もう「それなしの生活が想像できない」ほどに。ほんの30年前の世界が、100以上も昔の世界であるかのように。
経営者は、何を準備しておくべきか?
「5Gは速度が速くなるんだよね」「でも使えるようになるのは、数年後かな」などと構えていると、すでに周回遅れになっている可能性があります。一度離されてしまうと、追いつくだけでエネルギーを消費してしまい、巻き返すことは難しくなるかもしれません。今回、ここに紹介したことは「ざっくり」とした内容にすぎません。すでに価値観の変容と対応は始まっています。
これをチャンスと捉えるか、今までと同じ視点に留まるのか。少なくとも、これからの未来と仕事を作る経営者にとって、同じ椅子に座り続けていることだけは、避けなければいけないようです。
・以上の内容を、動画で解説してみました。基本的に「聞き流し」でも理解できるような構成にしてありますので、移動の途中などに聞いてみてください。
参考図書「5Gビジネス最前線(技術評論社)」
関連 iPhoneSE2は買いか?待ちか?
MVONでも5Gが使えるのか?