【仕事】人前で、話すのが苦手(2)勝負は戦う前に決まる。

人前で話すのが苦手(2)勝負は、戦う前に決まる

勝負は戦う前に決まる、という言葉があります。人前で話す時もおなじです。練習でできないことは試合でもできないように、準備の段階で充分に仕上げておかなければ現場で実行できるわけがありません。油断は禁物です。

ところが現場で失敗してしまう人の多くが「準備不足」にあると、私は考えています。私の指導経験からお話ししますと「このくらい準備しておけば大丈夫!」と自分で判断した段階では、40点ほどのレベルにまでしか仕上がっていないものです。そのまま現場に立ってしまうと、予想外の状況に直面して頭の中が真っ白になってしまい、笑ってごまかしてその場を繕ってしまうような内容で終わってしまうことが多いのです。

30分の講演なら、1時間の準備をする。

私は塾講師をしていた時、新人講師の研修を担当していました。参加する新人講師のみなさんには「模擬授業」をやってもらい、アドバイスを行なっていくのですが、多くの講師が最初の模擬授業は「準備不足でボロボロ」で終わってしまいます。そして「想像以上にうまく話せなかった自分 = 準備不足」と正面から向き合ってもらうことが、最初のステップになるのです。

まずは「自分がOKを出した段階では、まだ半分の完成度」と自覚しながら、様々な角度から準備を進めていきましょう。最初の段階では「2倍の準備」を目安に作業を進めていって、ちょうど良いと思います。30分の講演時間ならば、1時間の内容で準備を進めていき30分に編集していくのです。ベースにそのくらいの情報量がないと、話術に長けた人でもない限り内容がスカスカか、自己満足の内容で終わってしまうでしょう。人前で話すのが苦手な人はまず「準備だけは、誰にもまけない気持ち」で、2倍の準備を心がけてください。

私が「新人講師」だったころ

私(佐藤)が新人講師だった頃は、授業のレジュメ(内容)を事前に資料にまとめて教室長にチェックしてもらっていたのですが、1時間の授業のために3時間ほどかけて準備を行なっていました。そのくらい準備しないと不安になってしまうし、自分の指導力に自信があったわけではないので、新人の私ができることは他の先生たちよりも準備の量を増やすことくらいだったからです。

そのような準備を重ねることで「このくらい準備をしたのだから、きっと大丈夫」と開き直れることができたように、思います。精神論は数値で計測できませんが、準備量は具体的な時間と制作物で成果を把握できます。「自分なりにがんばった!」ではなく「3時間準備して、補助プリントを2枚制作した!」と確認できることも大きかったと感じています。

話すのが苦手な人は「準備量」で勝負!

話すのが苦手ならば、準備量を3倍に増やせ。これが、私自身が20年以上実践してきたことのひとつです。不安やプレッシャーで押しつぶされそうになった時ほど、目の前の準備に無理矢理集中して手を動かしていく。そんな講師人生だったように思います。

生まれつき才能に恵まれている人ならば、一発勝負でも充分に魅力的な内容にできると思いますが、私のような凡人には難しいものです。しかし「凡人には凡人なりの方法がある=地道な準備を積み重ねるしかない」と早い段階で気がつくことができたのが、今日まで継続することができた理由のひとつかもしれない。今私は、そんな風に自己分析しています。(つづく)

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