八甲田山へ 初夏の青森を巡る旅(3)

ホテルで、夏の高校球児に出会う

銀竜草初夏の青森を巡る旅も2日目に。昨晩、宿泊したホテルでは、夏の高校野球の予選に参加すると思われる、高校球児達と同宿だった。あちらこちらから「コンチワー」「チワッス」と元気な挨拶が飛び交っていて、ホテル全体が合宿所のようになっていた。

正直「これは、夜も騒がしいのだろうな」と思っていたのだけど、実際は夜の10時には、すっかりと寝静まり、物音一つ立たないという徹底ぶり。もちろん先生の怒号も飛び交わない。ずいぶん指導が行き届いているのだな、とひとしきり関心する。

就寝直前に、野球部のマネージャーとおぼしき女子が、部屋の入口のところで男子部員と話していた。その前を通ろうとすると、僕の姿に気が付いた男子部員が、女子を追い返すようにしてドアを閉めた。ドアを閉められた女子マネージャーは、何も言わず、すぐに自分の部屋に戻っていった。2人が部屋に入ってしまうと廊下にはもう誰もいなかった。

そういえば、と思う。この予選が終わってしまえば、3年生は引退である。おそらく多くの生徒が、ここで本格的な野球の練習を止めることだろう。子供のころから長い時間かけて取り組んできた野球が、あと数日で終わりを迎えようとしている。その瞬間、彼らの頭の中にはどのような感情が交錯するのだろう。

八甲田ゴードラインを散策する

翌日、ホテルで朝食を済ませてから、八甲田ロープウェーへと向かう。ロープウェーの山頂公園からは、「八甲田ゴードライン(ゴールドラインではなく、ゴードライン。誤字ではないので念のため)」というトレッキングコースが整備されていて、そこを歩くのが目的だ。30分コースと60分コースの2種類があって、自分は迷わず60分コースを選択。

60分コースは湿原の回りを、ぐるりと一周するように設置されていて、湿原や高山植物を眺めながら、楽に歩くことができる。当日は、曇り空でガスが出ていたのだけど、風が吹く度に湿原の上をガスが動いていく様子は、とても幻想的でやわらかで、見に来てよかった、という気分になった。

ルートも整備されていて、スニーカーでも十分に歩けるコースなので、興味がある方は、ぜひ60分コースまで足を伸ばされることをオススメします。もちろん、水やタオルなどの最低限の装備はお忘れなく。

ちなみに、この記事の上に掲載している写真は、コースで見つけた高山植物。名前は「銀竜草=ギンリョウソウ」というのだそうだ。銀竜草、まさに言い得て妙なネーミング。このような植物の名前は、どうやって決めるのだろう? みんなで集まって、相談して決めるのかな? 大人たちが集まって「銀竜草は、どうでしょう?」「いいね、それ!」などと相談している様子を相談すると、なんだかニヤリとしてしまいました。(初夏の青森を巡る旅(4)へすすむ


初夏の青森をめぐる旅 一覧

7月の青森へ(1) 十和田市現代美術館7月の青森へ(1の1)十和田市現代美術館
7月の青森へ(2)奥入瀬渓流&十和田湖観光
7月の青森へ(3)八甲田山
7月の青森へ(4)青森県立美術館
7月の青森へ(5)ランプの宿青荷温泉
7月の青森へ(6)岩木山から弘前城へ
7月の青森へ(番外編)

人気のある記事

私とハトの七日間決戦 アイテムは100均のみ!

裾上げしたジーンズの裾を、自分で加工してみる。

uniqloジーンズの色落ち(四年経過)

腕時計のベルトを、ダイソーの替えバンド(100円)に交換する。

【名言】「日本より頭の中のほうが広いでしょう」夏目漱石 三四郎【名作文学を読む】