【バリ島へ行った話 まとめ】遠くて、近くて、遠い場所。(はじめてのバリ島旅行記)



旅をする、ということは極めて個人的な体験である。同じ時間に、同じ場所を旅したとしても、そこに見えるもの感じるもの記憶に残るものは様々である。同じようで、同じではない。ある人にとって「人生を変えるような体験」が得られた場所でも、ある人には「確かに面白いけれど、そうでもない」場所であることあるだろう。同行する人、周囲に居合わせた人、天候、諸々の事象によって、それはつくられていく。

今回の【バリ島へ行った話】も、私の個人的な体験を書き連ねていった。私にとっては「記憶に残った体験」を書いてきたわけだが、あまりにも個人的な体験が中心のため、読んで下さった方に役立てていただける情報はほとんどないだろう。それでも、どこか何かを共感していただける部分があったのなら、筆者としてはほんとうにうれしい。

まだ書こうと思えば続けられそうなのだが、当初の目標だった「10回更新」は達成できたので、予定通りここで終わりにしようと思う。そういえば、バリの伝統舞踊(レゴンダンス)を鑑賞した話や、その時のガムランが素晴らしかったこと、ウブドの夜や、バリアンを訪問したことなどなど、書いていないことがたくさんある。やはりもう少し続けてみようか、と一瞬思ったのだが、やはり初志貫徹で今回で終了することにする。


まとめてみると、私にとってバリは「遠くて、近くて、遠い場所」だったように思う。初めて行ったのに、どこか懐かしいような既視感があった。まるで「日本国内を旅している時のようだった」とは、さすがに言い過ぎだと思うのだが、そこまで遠くの国へ来ているような気がしなかった。また来年の夏になったら遊びに来るよ、と祖父の家を訪問する時のような距離感。行こうと思えば行けるけれど、普段はちょっと遠く感じる場所。そんな印象のある国だった。

またいつかバリへ行ってみようと思う。それは数年後か、数十年後か、それはわからない。それでも、少なくとももう一回、二回は、残された人生の中で訪問することになるような気がしている。その時バリは、今回と同じ表情で迎えてくれるのか。それとも大きく変容しているのか。それもまた楽しみにしてみたいと考えている。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。



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